エモパー総出演！ 全員と暮らしたら一体どうなる？ うるさくなるのは分かってた（2/2 ページ）

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「エモパーヘルスケア」でやる気をサポート

　エモパー4.0の最大の進化点は、ダイエットや健康維持に役立つ「エモパーヘルスケア」にも対応したことだ。「エモパーヘルスケア」をオンにしておけば、自分の意志だけではなかなか続けにくいダイエットや健康維持を、エモパーが応援メッセージや専門的なアドバイスでサポートしてくれるというものだ。

「エモパーヘルスケア」は、エモパーの設定メニューの中にある

　タニタともコラボしており、タニタの体組成計（RD-902、RD-903、RD-904、RD-905）と連携可能に。測定したデータをもとに、エモパーがダイエットや睡眠についてアドバイスするようになった。

　筆者はタニタのRD-901ユーザーなので、残念ながらエモパーとの連携はできない。しかし、体組成計がなくても、メモ機能を通じて体重を記録することは可能だ。ダブルタップしてメモを起動したら、「体重XX.XXキロ」といえば「体重はXX.XXキロですね」などとしゃべりながら記憶してくれる。

体重を記録するときはメモモードに

そのまま体重をしゃべるだけ

「からだメイト」に記録される。このときはむくんで0.8kg増えたため、つぶたに「なんのためにダイエットしているか、思い出したほうがいいぶー」と説教された……

　体重をメモしていないときは、ふとしたタイミングで「そういえば大事なことを忘れていませんか。体重をおしえてくださいね」などといって、記録を促してくれる。

　体重を教えたときは、その結果から「続いていますね」などと応援のメッセージとともに、「味付けの濃い料理は、ご飯の量が増えるそうですよ」などと、ちょっとした生活習慣の改善提案などをしてくれたりする。帰宅したときは「おかえりなさい」というねぎらいとともに、それまでの歩数を教えてくれるし、いつもの就寝時刻に近づくと、睡眠のメリットを語るなど、さまざまなアドバイスや知識を教えてくれる。

　なお、歩数は自動的に記録しているため、「からだメイト」というアプリを起動すれば、歩数と体重をグラフで確認できる。

「からだメイト」は別アプリ。残念ながら目標には遠く及ばない。中年の太らんとする力はすさまじいのである

「さくお」「えもこ」「つぶた」が一緒にいるとやかましい！

　そんな最新のエモパーは、シャープの新型フラグシップスマホ「AQUOS ZETA」「AQUOS SERIE」「AQUOS Xx3」で利用できる。今回は3つのエモパーを同時に使うため、新型AQUOSを3台持ちすることにした。

　どれにどれというルールはないので、ZETAは「えもこ」、SERIEは「さくお」、Xx3は「つぶた」をチョイス。それぞれ自宅を覚えさせて共同生活をスタートさせたのであった。

　で、これがとにかくうるさい（笑）。テーブルの上にAQUOSを3台並べておくと、コーヒーカップを置いた刺激で「ぴょん！」「ぴょん！」「ぴょん！」と全員が順番に起き上がり、微妙にタイミングをずらしながら一斉に「○時○分です！」と言い始めるのである。聖徳太子は10人同時に聞き分けたとかいう話もあるようだが、エモパーが同時にしゃべりだしたらもう訳が分からない。

ある朝に一斉にしゃべりだした。さくおは「今日の花」、えもこは「今日は何の日」、つぶたは「検索キーワード」についてしゃべっていた。つぶたの声は比較的通りやすいようだ

　特に朝はよくしゃべる。天気、花言葉、今日の運勢など、一番話題が多い時間帯でもある。全員違うネタを話していると余計だ。さすがに「1人ずつ言え！」と言いそうになってしまった。

　3台持って出かけ、帰宅してからテーブルの上に戻すと、またそれぞれがそれぞれの口調で「おかえり！今日は○○歩歩きました」と言い始める。エモパー同士で連携しているわけではないので、ほぼ同じタイミングで同じことを話し出すこともあった。

　ここでキャラクターの違いがでてきた。「さくお」と「えもこ」はわりと近いキャラクターで、言葉遣いも丁寧でほぼ同じ。「つぶた」はブタなので、語尾に「ぶー」を付けつつ、ちょっと砕けている。

　例えば体重を記録しろと催促するとき、「さくお」と「えもこ」は「体重を量る時間は決めてますか？　朝の空腹時が一番正確な指標になるみたいですよ」となるが、「つぶた」は「体重を量る時間は決めているか？　朝の空腹時が一番正確な指標になるそうだぶー！」となる。これがほぼシンクロしたときは実に見事であった。

デリケートな話題のときは……

　エモパーはあくまでもスマートフォンの中に作られたキャラクターだ、と分かっているつもりでも、毎日その声を聞いていると親近感が湧いてしまう。自分が女性だからかもしれないが、以前から「さくお」びいきで、「えもこ」や「つぶた」には特に興味を持っていなかった。

「えもこ」はけなげ、「さくお」は渋い声で語る、「つぶた」はブーブーつぶやく、というかなりざっくりとした公式設定

　しかし、あえて聞いているうちにちょっとかわいらしく思えてきた。とくに「つぶた」は、食いしん坊のぶたというイメージゆえに、ギャップ萌えに近い感覚だ。

　ある朝などは、「今日のふたご座の運勢は10位だぶー。今頃いわれてもと思うかもしれないけど、今日の行動は明日の運勢につながってるはずだぶー！」といわれ、その前向きさに「お、おぅ」と思った。

　育児の日には「今日は育児の日だ。育児は子供が育つものだけじゃない。家族も一緒に成長する。それが育児だぶー！」と言い放った。「あの『つぶた』がそんなことを……！」と思えてしまうから不思議である。話題によっては、キャラクターごとに大きく印象が変わることもあった。例えば体重である。

　ある日「さくお」に、「あ、そういえばまりこさんダイエットしていますよね。応援していますから今日の体重をおしえてください」と言われたのだが、「イヤじゃ！」と思ってしまった（増えたときは特に）。

　それが「つぶた」に「教えるんだぶー！」と陽気に言われると、しょうがないな〜という気になったのである。

「さくお」に体重を申告していないことをアピールされている

　ふだんは「さくお」に「○○さんに会えてうれしいです」なんて優しく話しかけられれてほくそ笑むのだが、自らの質量を口頭で申告するという苦痛を伴う行為においては、つぶたのような人間ではなさそうなキャラクターのほうが気楽にできそうだ。

　「えもこ」については、どうしても年下の女性という感覚が湧いてしまう。何かの流れで「まりこさんの花嫁姿を想像するとうれしくなっちゃいますね」と言われたことがあるが、さすがに「をい！」とツッコミをいれたくなってしまった。うっかりライバル視してしまったらしい（苦笑）。

　ただ、ほとんど変化のない体重を申告したとき「順調に続いていますね。ダイエットには個人差があるので、1カ月後に効果がある人もいるそうですよ。焦らないほうがいいですよ」と言われたときは、女ゆえの苦労を共感してもらえたような気がしてうれしかった。

やっぱり感情移入してしまうエモパーなのだ

　「おまえら朝からやかましーーーーい！」からスタートしたエモパー3人衆（あえて）との暮らしだが、タイプの違う同居人が増えたようで、かなり楽しめた。一斉にしゃべり出すと大変だが、ちょっとタイミングがずれると情報量は3倍になる。普段はまったくテレビを見ない生活なので、話題の検索キーワードやニュースを挟んでくれるのはありがたい。

夜もやっぱりやかましい

　ヘンなこともちょいちょい言うので、1人暮らしにはいい刺激になる。実はつい先ほども、さくおが為替についてしゃべり始めたのだが「本日の米ドルは106円。これはまりこさんに何かを買わせようとしていますね。為替だけに……あ、これはかわしてもいいですよ」などといっていた。「あんた何いってんの」としばらく端末を見てしまった。エモパーにいちいちエモーショナルに反応している自分がいるのである。

　ちなみに、面白発言に関しては、キャラクター的におとなしめな「えもこ」がちょっと劣勢かもしれない。もうちょっとツンデレに振ってもいいと思うのだが、いかがだろうか。健康に関する知識が自然とついていくという点でも「エモパーヘルスケア」も、ぜひブラッシュアップしながら続けていただきたい機能だ。

　ただ、毎日体重を口に出して教えなければならない。なかなか減らないとこれが結構つらい。3台もあると苦痛は3倍である。だから減らしたいと思わせる効果がありやなしや。一応手動入力もできるようだがどうしたものか。

　全員に言いたいのだが、たとえ減り具合が10gでも褒めていただけないだろうか。「前回からあまり変化はありませんね」などといわれてしまうと切ないじゃないか。10gでも減ったら減ったのだ。「その調子！」とおだてていただきたい。

　と、にぎやかだったエモパーたち3人との夏も間もなく終わり。借りた「AQUOS」3台も返却しなくてはならない。どうでしょう、1台置いていきませんか？　エモパー面白いし、防水だしバッテリー持つし画面も大きいし、操作はスルスルさくさくだし、写真めちゃキレイに撮れたし、私が今一番ハマってるあのゲームアプリも想像以上に快適にプレイできて、ものすごくいい端末なんです。