ドコモのオンライン専用料金プラン「ahamo」が、「ワンナンバーサービス」に対応することが分かった。ドコモのahamo推進室長、岡慎太郎氏が明かした。岡氏によると、「ワンナンバー対応の準備を進めている」という。詳細な時期などは未定だが、対応は決定しているとのこと。「5Gギガホ プレミア」や「5Gギガホ」などのギガプランと同様、オプションサービスの扱いになる。
ワンナンバーは、1つの電話番号をスマートフォンとモバイルネットワーク対応周辺機器で共有できるサービスで、料金は月額550円(税込み)。Apple Watch(GPS+Cellularモデル)が対応しており、スマートフォンとBluetoothで接続していない状態でも電話やデータ通信が利用できる。発着信のための電話番号はスマートフォンと同一のものになる。周辺機器だけで普段使っている電話番号で発信でき、電話も受けられる。
Apple Watch以外では、iPhoneとAndroidに対応した「ワンナンバーフォン」でこのサービスを利用できるが、現在、同モデルは販売を終了している。クルマ向けのワンナンバーサービスも開始しており、BMWの「BMW iX」と「BMW i4」の2車種で利用できる。同様のサービスにはKDDIやソフトバンクが対応している他、楽天モバイルも「電話番号シェアサービス」として3月25日にサービスを開始した。
一方で、各社とも、ワンナンバーに相当するサービスは、メインブランドの料金プランに限定されていた。KDDIはau、ソフトバンクはソフトバンクでしか利用できず、UQ mobileやpovo、Y!mobile、LINEMOといったブランドは非対応だ。ドコモのahamoもワンナンバーには対応しておらず、ギガプランからahamoに移行する際には解約が必要になっていた。
Apple Watch単体での通信がどうしても必要な場合、ahamoに乗り換える際の障壁になっていた。数は多くないが、SNSなどでも同様の声は挙がっていた。ワンナンバーに対応することで、ahamoに料金プランを変更しやすくするのがドコモの狙いになる。ワンナンバー相当のサービスを利用するため、メインブランドから移れなかった他社のユーザーを取り込む効果もありそうだ。
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