シャープ,カラー液晶向けフォントLCフォント.Cを開発,J-フォンの「J-SH07」に搭載

シャープは5月30日,カラー液晶表示に最適化されたオリジナルフォント「LCフォント.C」を開発したことを明らかにした。まず最初に6月末より発売が予定されているJ-フォンの携帯電話「J-SH07」に搭載され,その後順次自社製品に搭載していくという。

【国内記事】 2001年5月30日更新

 シャープは5月30日,カラー液晶表示に最適化されたオリジナルフォント「LCフォント.C」を開発したと発表した。まず最初に6月末より発売が予定されているJ-フォンの携帯電話「J-SH07」に搭載されることが決まっている。LCフォント.Cは,シャープが開発したオリジナルビットマップフォントで,これまで自社およびケンウッドの携帯電話やザウルス,任天堂のゲームボーイに採用されてきたLCフォントをさらに強化し,視認性を高めたものとなっている。

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「LCフォント.C」を紹介するシャープ情報通信システム研究所所長の坂田安男氏 (左) と,主任研究員 小谷章夫氏 (右)

 LCフォント.Cの開発の背景には,「携帯電話を利用したインターネットや電子メールの普及がある」と,シャープ情報家電開発本部 情報通信システム研究所所長の坂田安男氏は言う。「携帯電話は2月末の時点で利用台数が6,725万台となり,携帯電話でインターネットを行っている端末の数は3,298万台にのぼっている。最近では若年層や高齢者層にもユーザーが拡大しており,幅広い層に受け入れられる視認性の高いフォントが求められていた」

 LCフォント.Cは,従来のLCフォントと比較すると文字が太くなめらかになっている。「社会のニーズは「大きな文字で見やすく」というものだが,ただフォントを大きくすると「一覧性がなくなって読みづらい」という矛盾が起こってしまう。そこで,同じサイズのフォントでも視覚的に大きく見えるように文字を太くなめらかなものにした」(同社主任研究員 小谷章夫氏)

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従来のLCフォントに比べると大幅に視認性が上がったLCフォント.C

 開発にあたり,同社ではカラー液晶の特徴であるRGBのサブピクセル構造を利用して表示の解像度を改善する技術を利用したという。RGBのそれぞれの明暗を組み合わせ,人間の視覚効果を利用することで,文字の斜め線やカーブなどのジャギーを緩和し,なめらかで線幅もより太く表示することを実現した。

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回りのドットパターンからサブピクセル単位で最適な文字の骨格を抽出し,輝度を段階的にコントロールして視覚的に黒色を実現

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左が従来のLCフォント,右がLCフォント.C

 また,従来のLCフォントのビットマップデータを利用し,コンパクトなプログラムでLCフォント.Cに展開して複数のフォントを生成するため,大幅なデータ量の増加もなく,メモリ容量が限られる携帯電話などに搭載する際にハードの負担を軽減する使用となっている。文字を展開する際の消費電力,速度は従来のものとほとんど変わらないという。

 シャープの主任研究員 小谷章夫氏は「1991年から10年かけてベースとなる字母を開発し,ドットフォントを開発したのが6年前。LCフォント.Cは,字母とドットフォントの上に立つ技術で,横組みでもブレない重心の安定と,ストロークが均一でバラつかないという特徴も持っている。ドットサイズの整合性をとる技術や画数の省略といった技術の高さもあり,カラー液晶業界のデファクトスタンダードを目指す」と語った。

 LCフォント.Cは,同社製の携帯電話「J-SH07」への搭載を皮切りに,ザウルスなどの自社製品に順次搭載される予定となっている。外販については携帯端末メーカーをはじめ,PDA,携帯ゲーム機メーカーにソフトウェアをライセンスするというかたちで展開するという。

[後藤祥子,ITmedia]

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