携帯コンテンツ市場を狙うISP──BIGLOBEが課金システム提供

大手PC向けISPが携帯向けコンテンツに課金システムを提供し始めた。キャリアが握るクローズドな課金システムに風穴を空けることができるだろうか。

【国内記事】 2001年6月22日更新

 iモードを代表とする携帯向けコンテンツ市場は,iモードだけでみても契約者が2400万人を突破するなど(6月7日の記事参照),大きなものになった。市場規模として「年間300億円以上の有料コンテンツ市場がある」(NTTドコモ)という。

 ただし,携帯の有料コンテンツ市場のほとんどはキャリアの公式コンテンツから成り立っている。着メロや壁紙などのコンテンツを販売する際には,それまで有効な小額課金の手段があまりなく,キャリアが提供する代金の回収代行に頼らざるを得なかった。

インターネット大手ISPが課金システム提供

 インターネットISP大手のBIGLOGEは,iアプリのポータルサイト「アプリ★ゲット」を運営するスパイシーソフトにBIGLOBEの課金システムを提供する。

 スパイシーソフトは6月27日よりBIGLOBEの課金システムを利用して「ケイタイBIGLOBE」上で,一般iアプリの有料販売を開始する(6月12日の記事参照)。スパイシーソフトは一般の開発者から販売を請け負い,スタート時には約30本のiアプリを用意する予定だ。

 「ケイタイBIGLOBE」は,NECソリューションズが運営する携帯電話向けポータルサイト。既に,2000年の11月から携帯向けコンテンツに課金システムを提供しており,ゲームや壁紙などの販売が行われている。

 今回,iアプリ向けの課金サービスを開始するに当たって「まずは市場を立ち上げたい」と,NECソリューションズ,BIGLOBEサービス事業本部パーソナルサービス事業部携帯コンテンツビジネス部の岡みどりマネージャーは,課金システムの提供について説明する。

 iアプリは今年の1月に対応端末が発売されたばかりだが,iモード契約者約2450万人のうち,既に362万人がiアプリに対応した「503i」シリーズのユーザー。「iアプリなら,お金を出して買う(ユーザーもいる)」(岡氏)と期待は募る。

 実際,公式コンテンツよりも便利な点も多い。iモード公式コンテンツでは“月額○○円”という課金方法のみなのに対して,ケイタイBIGLOBEでは“売り切り”でiアプリを販売する予定だ。いったん購入してしまえば,何度でもダウンロード可能にするという。

 販売価格は,iアプリ開発者がスパイシーソフトと相談の上決める。「iアプリの販売価格は100〜500円くらいになりそうだ」と,スパイシーソフトの小原聖誉営業マネージャーは語る。

携帯キャリアの囲い込みを打ち破れるか?

 BIGLOBEは,5月末で374万人の会員を擁している国内有数のISPだ。BIGLOBEの会員であれば,有料コンテンツを簡単に購入でき,その料金はISPの利用料金と併せて請求される。

 実質的には,クレジットカードや銀行の口座振替によって携帯電話用コンテンツが購入できる。特別な手数料も必要なく,クレジットカード番号をいちいち打ち込むような手間も必要ない。

 感覚的には,iモードの有料コンテンツを購入する際に入力する数字4桁のパスワードが,ケイタイBIGLOBEのパスワードに変更された感じだ。

 携帯キャリア以外の課金システムがメジャーになれば,ユーザーにとってもメリットは大きい。これまで公式コンテンツになるにはキャリアが定めた基準をクリアしなくてはならなかった。その基準はしだいに明らかになってはきているものの(3月22日の記事参照),分野によっては公式コンテンツになれないものもある。「コミュニケーション(サイトやアプリ)は,キラーコンテンツの1つ」と岡氏は例を挙げ,さまざまな価値観のサイトが生まれる可能性があることを指摘する。

 iモードのWebサイトアクセス比率を見ると,まだ半分は公式サイト。一般サイトでも課金方法が整えば,さらに魅力的なサイトが整うだろう。

 自分の利用しているISPが,携帯電話向けの課金システムを提供しているかどうか,確認してみてはいかがだろうか。

[斎藤健二,ITmedia]

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