FOMA P2101Vでテレビ電話を試してみました

噂の第3世代携帯電話,FOMAの特徴の1つは「テレビ電話機能」だ。試験サービスへの提供が始まった「FOMA P2101V」を使って,テレビ電話を試してみた。

【国内記事】 2001年6月29日更新

 “未来の電話”といえば,遥か昔からテレビ電話だ。NTTドコモが講演などで流すムービーでも,テレビ電話はごく当たり前のように“2010年”の生活に登場している。

 しかし有線を使ったテレビ電話でも,企業で使われているのを見るくらいで,個人が使っているという話は聞いたことがない。FOMAの特徴の1つであるテレビ電話はどこまで使えるのか?

これはけっこう楽しめる?

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 ずんぐりむっくりの「FOMA P2101V」を2台取り出し(6月27日の記事参照),液晶の右脇に専用のイヤホンマイクを装着すれば,テレビ電話の準備完了だ。そうそう,262.5度回転するというカメラを手前に向けることも忘れてはいけない。

 テレビ電話をかけるには,新設された「TV電話ボタン」を使う。利用できる通信速度は2種類で,ボタンを押すたびに「64K」「32K」「無し」に,通信速度を切り替えられる。「無し」に設定した場合,あらかじめ設定した速度でテレビ電話をかけられる。ただし「32K」は,将来的な拡張機能として搭載されているのだという。

 地域によっては未だにFOMAの電波は不安定で,一度でつながることはまずないが,ここはのんびりと試す。なんといっても,“テレビ電話”なのだ。

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 無事接続すると,上のような画面が現れる。中央に大きく現れるのは相手の顔。右下の小窓には自分の顔が表示される。撮影のため,カメラが写ってしまっているのはご了承いただきたい。

 ここでは,デジタルズームすることもできるし,コントラストなどを調節することもできる。“今の顔は見られたくない!”というときは,あらかじめ設定した代替画像を表示させることもできる。

 高解像度で反応もよい液晶のため,相手の表情までなんとか捉えられる。秒間5フレーム以上は出ている雰囲気だ。このあたりは,少しでも動くとぶれてしまう「J-SH07」のカメラと違うところ。もっとも,これは液晶よりもカメラのシャッタースピードの問題だろう。

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 話している風景はちょうどこんな感じ。“街中でメールを打っているのと変わらない”とも言えないこともない。

FOMA同士でなくてもテレビ電話可能

 P2101Vのテレビ電話は,最大384Kbpsと言われるパケット通信ではなく,64Kbpsの回線交換方式を用いる。準拠している方式は,3GPPで標準化された次世代携帯テレビ電話の規格「3G-342M」だ。東芝のMPEG-4デコードチップなどでもサポートされており,いわゆる国際標準規格である。

 今後,同規格に対応したテレビ電話製品が多数出てくれば,FOMAともつなげることができるようになるはずだ。

 しかし気になるのは,やはり料金。通信料金もさることながら,端末の値段も気になる。ちなみにP2101Vを全損,紛失した場合の負担額は9万6000円。本サービス開始時にいくらで販売されるのかは分からないが,2台用意しないとテレビ電話を楽しめないのだから少々つらい。ドコモのFOMA普及のロードマップを見ると(5月30日の記事参照),友人がP2101Vを持っていることを期待するのは少々難しそうでもある。

 しかし,それでもテレビ電話が広帯域のキラーアプリケーションになる可能性もあることは確かだ。ADSLが普及している韓国では,ブロードバンドのキラーアプリケーションは顔付きのチャットなのだという。

 本サービス開始時の,P2101Vの端末価格と通信料に期待したい。

[斎藤健二,ITmedia]

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