バーテックスリンクの新戦略――“機種依存コンテンツ”生成サーバ

バーテックスリンクは7月9日,「Internet Solution's day」セミナーを開催し自社製品の紹介と共に携帯電話向けコンテンツ製作の新しいかたちを主張した。

【国内記事】 2001年7月9日更新

 バーテックスリンクは7月9日,「Internet Solution's day」セミナーを開催し,携帯電話向けコンテンツ変換サーバ「CAFEMOON C3GATE Server」をアピールすると共に,新しいコンテンツ配信の形について触れた。

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木佐谷康取締役

 演壇にはまず,取締役ソリューション事業部の木佐谷康副事業部長が登場した。同氏はCAFEMOON C3GATE Serverについて,iモード向けコンテンツを1つ作ればあとは自動でほかのキャリア向けコンテンツも生成してくれるサーバであることを紹介した(6月12日の記事参照)。

 続けて同氏は,この製品のもう1つの興味深い利用法についても触れた。「このサーバが持つアクセスしてきた端末を認識してコンテンツを配信し分ける機能は,別の使い方もある。つまり,同じコンテンツでもドコモの端末にだけドコモショップへのリンクや,ドコモ向けバナーを表示して配信することができる」

キャリアごとにカスタマイズして配信

 同氏によれば,CAFEMOON C3GATE Serverを利用すれば特定のキャリアだけに情報を配信したり,特定の機種だけに情報を配信したりできるという。

 すでにさまざまなコンテンツ自動変換サーバは存在するが,各キャリア用に同一のコンテンツを配信するものが多かった。しかしCAFEMOON C3GATE Serverはキャリアごと,もしくは機種ごとにカスタマイズして配信できる。

 「これにより,たとえば(唯一iアプリを使える)503iユーザーに限定してiアプリの情報を流したりすることも可能だ」(木佐谷取締役)。

 続けて登場したマーケティング部PMグループプロダクトマネージャ,加藤大受氏もこの機能を強調した。「たとえばD210iに“きらきらピンク”というカラーの端末があるが,これを所持するユーザーに30〜50代の男性というのは少ないだろう。どうしても10代の女性が多いはずだ。そうなると,サーバからこの端末向けに限定して,若い女性をターゲットにした情報を配信することができる」

 「これと似たことだが,ツーカーの端末に“浜崎あゆみモデル”の端末がある。これを持つユーザーというのは浜崎あゆみファンが多いだろうから,浜崎あゆみのトレカとかプロマイドの情報を配信すれば効率よく広告ができる」

端末限定のコンテンツが用意される時代

 従来でも,特定の端末しかアクセスできないWebサイトというのは存在した。auの「C413S」をベースにしたGLAYモデルの特別仕様端末GLAY PHONEでは,GLAYコンサートチケットの先行販売を行えたりGLAYメールを見たりできる専用のコンテンツ「HAPPY SWING MOBILE EDITION」が用意されている。

 しかしこのようなサイトはいわば付加価値としての位置付けであり,やや特殊なものだった。

 しかし今後,サーバ側で意図して本格的に端末ごとでコンテンツを配信し分けるようになるかもしれない。これによりターゲットに合わせたマーケティングを行えば,効果的に広告を提示することもできる。

 携帯の機種ごとに見ることができるコンテンツが異なる時代。いつかユーザーは,見ることのできるコンテンツで端末を選ぶ時代が来るかもしれない。

[杉浦正武,ITmedia]

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