「携帯電話成長のカギはボイスポータルにあり」と米国の調査会社

米調査会社Datacomm Researchはモバイルボイスポータルに関する調査報告書を発表した。ボイスポータルの機能の向上が携帯電話成長の鍵になるという。

【国内記事】

2001年8月8日更新

　米国の調査会社Datacomm Researchは8月7日，モバイルボイスポータルに関する調査報告書「Mobile Voice Portals: Applications, Challenges & Opportunities」を発表し，今後ボイスポータルが携帯電話に企業データやコンシューマー向け情報を提供する手段として活用されていくとの調査結果を報告した。

　Datacomm Researchのリサーチ担当ディレクターで，このレポートをまとめたPaul Pauesick氏は，「携帯電話キャリアが，音声とデータアプリケーションの統合に魅力を感じるのには理由がある。モバイルボイスポータルはハンズフリー操作や，メッセージの統一，企業データへのアクセスなどを容易にするからだ」と結論を述べている。

　さらに，Datacomm Researchの社長Ira Brodsky氏は「音声対応アプリケーションは，ワイヤレスコンピュータだけでなく，デジタル/アナログ携帯電話や地上通信線電話からもアクセスでき，長い間モバイルデータ通信の悩みの種となってきたサービス範囲の問題を解決する」という。

　Datacomm Researchは，ユーザーは携帯電話の小さなキーパッドとスクリーンを使った入力方法に満足してはいないが，自然なヒューマンインタフェースである音声は迅速で容易なデータ入力手段になるとしている。

　また，携帯電話キャリアには騒がしい環境でもきちんと動作し，操作も簡単なボイスポータルが必要で，その提供はサードパーティに求められると指摘する。さらに，モバイルアプリケーション分野での自動音声認識 (ASR) 技術やText-To-Speech (TTS) 技術が利用されるようになれば，コンテンツをメディアからメディアへと容易に移動できるようになるので，メッセージの統一が促されるとしている。

[後藤祥子，ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

---