OH!NEW?とスパイシー・ベクターが推進する,メディアとしてのiアプリの可能性iモード検索エンジンの「OH!NEW?」と,iアプリポータルサイト「アプリ★ゲット」を運営するスパイシー・ベクターが提携する。両社が共同で推進しようとするiアプリの新しい使い方とは?
iモード業界最多の登録数を誇るiモード検索エンジン「OH!NEW?」がスパイシー・ベクターと提携し,お勧めのiアプリをメールマガジンで紹介する(8月27日の記事参照)。 これまで大手からの提携話も断りつづけてきたOH!NEW?が,スパイシー・ベクターと提携したのはなぜか。OH!NEW?を運営するデジタルストリートの代表である今泉兄弟と,スパイシー・ベクターの山田元康社長に,今後の展開を聞いた。 ユーザー層の頂点よりは底辺を目指すOH!NEW?を運営するデジタルストリートがターゲットとしてきたのは,先端ユーザーではなく一般のユーザー。技術的に先進的なところよりも,マスボリュームを狙っている。「頂点よりは底辺を目指している」(今泉隆照氏)。503iシリーズのみの機能であるiアプリに関して,OH!NEW?の対応が遅れたのもそのせいだ。 しかしiアプリ対応携帯電話のユーザーが579万人にもなると(NTTドコモ・8月26日現在),そうもいっていられない。実際,OH!NEW?スタッフの間でも,iアプリの扱いについて激論が繰り返されたのだという。 もともと,どちらかといえば技術力よりもマーケティング力とサイト集客のセンスの良さで伸びてきたOH!NEW?では,自社だけでiアプリに関わることへの不安もあったようだ。“iモードナンバーワンのサイト”であるOH!NEW?には,大手からの提携の誘いも数多くあったが,その中で「スパイシー・ベクター」を選んだのは“内容がかぶらない”ことが大きな理由だった。なおかつ「スパイシーとは同じベクトルでやれそう」(今泉隆照氏)と肌が合ったことも重要な点だ。 またスパイシー・ベクター側は,「誰もやりたがらないことだがアプリの流通ビジネスをやりたい」(スパイシーベクターの山田社長)という想いがある。技術に強いスパイシー・ベクターと,集客力に定評のあるOH!NEW?の利害が一致した形だ。 広告としてのiアプリに期待両社の提携は今のところiアプリ情報のメールマガジンへの情報提供に留まっているが,今後の展開は大いに期待できる。 OH!NEW?では「広告としてのiアプリができないか」(今泉隆照氏)と考えている。ミニゲームなどのiアプリを配布し,そこに広告を絡めていく。さらに実際の商品を購入すると,iアプリゲームの先に進める,といった販促用のアイテムとしての使い方も考えているという。「iアプリのRPGで,実際のドリンクを飲むとユーザーのマジックポイントが回復する」などということまで考えているのだから面白い。 「(サイトアクセスや物品の購入など)リピートが期待できるのが,iアプリと待ち受け画面,着メロとの違い」(今泉隆照氏)。その際にiアプリの開発に携わるのがスパイシー・ベクターだ。 インターネットサイトだけでなくiモードサイトでも“広告モデルは成り立たない”と言われる昨今,両社は携帯電話だけで完結しないモデルを模索している。「ケータイはインタフェースとなる機械。バーチャルとリアルを融合するツールだ」(今泉隆照氏) 「2社でないとできないような企画をやる」と今泉氏は強調する。携帯電話のJavaという新しいメディアを手にして,ケータイベンチャー2社がどんな新しい展開を見せてくれるのかに期待したい。 [斎藤健二,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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