携帯に向かって“しゃべる”だけでメールが届く?――ケイタイ・ゲットの広告連動システム

携帯電話に向かって自分のメールアドレスを告げるだけで,アクセスしたいサイトのURLが記載されたメールが届くサービスが登場した。

【国内記事】 2001年8月31日更新

 ケイタイ・ゲットは8月31日,携帯電話から特定のWebサイトへ簡単にアクセスできるサービス「ケータイGET」の新機能として,9月からユーザーを音声およびメールを利用してサイトに誘導するシステムを追加すると発表した。

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ケイタイ・ゲットの小野達人社長

 ケータイGETは,ユーザーに特定の番号に電話をかけてもらい,流れてくる音声ガイダンスに従って操作してもらうことで,特定のサイトのURLが記載したメールを送付し,Web toによりサイトへ誘導する広告連動サービス。広告クライアントは新聞,雑誌などに電話番号を印刷しておくだけで,ユーザーにわずらわしいURL入力を強いることなく望むサイトにアクセスさせることができるという(6月22日の記事参照)。

 今回ユーザーをサイトへ誘導させる方法として,上記の方法のほかに2つの方法が加わった。1つはケイタイ・ゲットのメールアドレス「k@kgkg.jp」宛にユーザーから携帯電話の番号を記入したメールを送信してもらうことで,誘導したいサイトのURL付きメールを送付するやり方。

 もう1つは特定の電話番号にかけてもらい,そこで携帯電話のメールアドレスを告げることでメールを送付するやり方だ。

本当にしゃべるだけでアドレスが認識されるのか?

 後者のやりかたは,本当に上手く動作するか興味深いところだろう。なにしろ携帯電話に向かって「でぃー,ぴー,えす,あっとまーく……」などと語るだけで自動でメールが届くというのだ。

 「音声認識システムには世界中で株取引や通信販売,チケット予約などに利用されている『Nuance』を用いている。方言や声質の違いにも対応可能で,同種のシステムの中では最高のものだ」(小野社長)

 Nuanceは日本テレコムが7月1日より開始した音声ポータル試験サービス「Voizi」でも採用されるなど,国内でも数々の採用実績があるという。

 「メールアドレスをしゃべるときは,機械の側で『“TUV”のてぃーですか』などと確認してくれる。これにそうだとか違うとか応えて確認することで,誤ったメールアドレスを入力することもない」(小野社長)

 今回の取材では実際に試してみることはできなかったが,小野社長は自信を見せる。「これにより携帯電話を使い慣れていない,年上の人々にも利用を拡大できる」(小野社長)

携帯電話と広告を連動させるために

 同社はこうしたシステムを利用して,さまざまなかたちで広告クライアントに提案を行うという。

 「ユーザーにアクセスさせるサイトにしても,キャンペーン期間中に限定したサイトにしたいなどの要望があるが,そうした場合我々がサイトを構築することもできる。顧客を囲い込むサイトにするのか,ユーザープロファイルのデータを取るためのサイトにするのか,店に連れて来るためにクーポンを付けるのかなども含めて,我々にはノウハウがある」(小野社長)

 同社は携帯電話という新しい広告ツールを利用して,新しいマーケティングなどを行いたい考えだ。

 ケイタイGETは8月13日から一週間,都内の山手線や地下鉄の「MEN'S CLUB」中吊り広告に採用されるなど,実績も上がっている。今後はサービスの価格にもバリエーションを持たせて,クライアントにさらに魅力的な提案を目指す。

[杉浦正武,ITmedia]

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