携帯からWindowsを操作──クロスリモコン発表

携帯電話のJavaアプリケーションを利用して,遠隔地のPCやサーバを操作,制御できるソフトウェアが登場する。

【国内記事】 2001年10月10日更新

 フレックス・ファームは10月10日,Java搭載携帯電話やJava搭載PDAから,遠隔地にあるパソコンやサーバなどを操作,制御できるソフトウェア「クロス・リモコン」を開発したと発表した。年内の出荷を予定している。

Photo
Javaを搭載した携帯電話上から,ネットワークで接続されたWindowsを操作しているところ。画面は携帯電話のエミュレータだが,既に実機で動作しているという

簡単にモバイルオフィスを実現

 クロス・リモコンはJava搭載の携帯電話やPDAで動作する,Javaアプリケーションを使ったリモートコントロールソフト。遠隔地にいても,携帯から会社のPCを操作したり,サーバの管理が可能になる。

 外出時にPCなどを持っていかなくても「見積書を外出先からメールやFAXで先方に送信したりできる」(フレックス・ファーム営業本部マーケティング部部長の和田順児執行役員)

 またイントラネット上で稼動しているCRMやERPアプリケーションを,携帯電話を通じて操作可能にするのも特徴だ。「(既存のイントラネット)システムの改造なしにPDAや携帯に対応できる」(和田氏)

ソフトウェアの基盤は10Kバイト程度

 PCなどで従来からあるリモート管理ソフトでも,遠隔地のPCの画面を表示し,操作することは可能だった。しかしクロスリモコンはJavaを使うことでプラットフォームへの依存をなくし,小型軽量化することで携帯電話上でもクライアントアプリケーションが動作するのが最大の特徴だ。

Photo
クライアントの画面上に表示した“遠隔地のPCの画面”は拡大縮小はもちろん,プログラムの起動,文字などの入力も可能だ

 クロス・リモコンはJava搭載携帯電話またはPDA上のJavaクライアントプログラム,Webサーバ上のプロキシプログラム,リモート端末上のサービス制御プログラムから構成される。

 サーバ側もJavaで記述されるため,Windows,Solaris,LinuxといったさまざまなOSに対応する。携帯などのクライアント側のJavaはKVMで動作し,現在NTTドコモの「503iシリーズ」などでiアプリとして動くという。別途機能を付け加えることもできるが,基盤レベルのプログラムは10Kバイト以下で作られている。

 クライアントプログラムは,リモート端末の画面をそのまま表示するGUIベースのほかに,キャラクタベースの画面でも操作することができる。通信速度がそれほど高速でない携帯電話でも,軽快に操作できるような配慮だ。

 イントラネット用のソフトウェアにクロス・リモコンを組み合わせることで,特にモバイル対応を施すことなく携帯電話やPDAから社内システムにアクセスできるのは大きなメリットとなるだろう。特にPDAではJavaVMを標準搭載する動きも進んでおり,通信にPHSを使うことで,ある程度快適なリモート操作が可能になると思われる。

[斎藤健二,ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!