「今年8月のハンドヘルド市場は前月比11.9％と微増に留まる」と米調査会社

【国内記事】

2001年10月15日更新

　米調査会社NPD INTELECTは10月11日，2001年8月のPDA売上に関する調査結果を発表した。同社の調査によれば，米国の今年8月のPDA販売台数は前月比11.9％増だった。前月比207.5％増を記録した昨年8月からの1年間で，デバイスの平均販売価格は283ドルから248ドルに下がったが，増加率はそれまでの1年間で最悪の結果だった。

　8月の販売台数ベースのPalm OS搭載デバイスのシェアは82.5％と，引き続き安定していたが，平均販売価格が7月の254ドルから236ドルに下落したことを受け，売上高ベースのシェアは78.5％とわずかに後退した。一方，積極的な価格値下げを行ったPocket PC搭載デバイスの売上高ベースのシェアは7月の10.2％から13％に上がった。

　Pocket PCメーカーは10月初めの新OS「Pocket PC 2002」搭載デバイス発表の前準備として，デバイスの販売価格を7月の470ドルから380ドルに値下げしていた。

表1: メーカー別ハンドヘルド販売台数ベースシェアと平均販売価格

	販売台数シェア （2001年8月）	販売台数増加率 （2000年8月比）	平均販売価格 （2001年8月）	平均販売価格 （2000年8月比）
Palm	51.2％	-16.7％	242ドル	-12.0％
Handspring	19.5％	14.9％	194ドル	-15.7％
Sony	10.4％	N/A	275ドル	N/A
Compaq	8.3％	28.5％	418ドル	-15.7％
Casio	4.3％	177.9％	132ドル	-45.5％

　「売上台数がわずかに増加したとはいえ，8月はハンドヘルド市場にとって大成功とはいいがたい月だった。販売台数の増加の要因は季節的なものではなく，Compaq，Handspringによる大幅な価格値下げによるものと思われる」とNPD INTELECTの上級ハードウェアアナリストStephen Baker氏は語っている。

　Palmの8月の販売台数ベースのシェアは51.2％と昨年8月からの1年間で最低だった。HandspringとCompaqは低価格戦略でシェアを伸ばし，ソニーはさまざまな製品ラインの展開で強い動きをみせている。Palm m100は4カ月連続でベストセラーハンドヘルドの座についている。

　またNPD INTELECTはコンシューマーのハンドヘルドの購買傾向に対する調査結果も発表している。60万人を対象にオンラインで行われた調査によれば，PDA購入者の70％以上が25〜54歳の男性だった。ハンドヘルドを購入する場合の決定要因のナンバーワンは「ブランド」だった。

表2：PDAを購入する場合の理由

信頼しているブランドだから	31％
最新技術を搭載しているから	19.5％
ほしかった機能を搭載しているから	12.9％
友人や親戚に薦められたから	10.3％
リーズナブルな価格だったから	10％

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