Pocket PCでもFOMAが動いた!――6機種をテストザウルスにも挿してみよう!ザウルス(プロダクトセンター参照)にもPCカードスロットが搭載されたモデルが存在する。ザウルスアイクルーズ「MI-EX1」と,そのカスタムバージョンである,ディーエルジェイディレクト・エスエフジー証券オリジナルモデル「MI-TR1」である。 MI-TR1については少し前に,新古品扱いで大量に在庫が流れたことがある。中古でも一部ショップやオークションで売買されており,人気のある機種だ。このマシンにもPCカードスロットが搭載されているので,まずは挿してみた。ところが,である。接続にいってもモデムカードが認識されないのだ。 設定は以下のように行った。 「インターネット」を開き「接続機器」の「接続機器設定」を開く。ここで「新規入力」を選択。名称には分かりやすい名前をつける。そして次のような設定を行った。
設定を進め,ネームサーバにはプロバイダの公開しているDNSサーバの数値を入力する(ほかのデバイスでは必要なかったが,ザウルスの場合はDNSを入力する必要があった)。今回は「mopera」を使用しているので「211.14.74.49」「211.14.74.50」を入力する。 実は筆者は,この設定で1度だけ接続できたのだ。しかしその後まったく接続させることができないという状態に陥ってしまった。バッテリーで接続しているため,ひょっとしたら電圧の問題かもしれないが,このようなレベルでは実用的には問題があるかもしれない。 最大384Kbpsのパケットを使う意味はあるのか上記の検証の結果,非サポートではあるがPCカードスロットを搭載したモバイル機器での,P2401を使ったデータ通信は可能であった。しかし,それではなぜ「非対応」になっているのだろうか。 実は設定画面で通信の最大速度は,Windows CE及びPocketPCで115.2Kbpsとなっており,ザウルスでは速度は不明となっている。つまりいくらカード側の通信速度が速くても,マシンの設定でその速度を活かすだけの設定を行うことができないのだ。ということは逆に,FOMAでなくてもPHSなどでも充分であるといえるだろう。 またP2401は,接続する瞬間にかなりの電力を必要とする。そのため旧式のPDAの中には電圧が足りずに落ちてしまうものが出てくる。安定動作が得られない場合にはメーカーとしては「非対応」というしかないだろう。 しかし,たとえば普段はノートPCでFOMAを利用し,ついでにPDAでもちょっとでも使えれば……というような範囲あれば話は別。そのくらいの用途なら十分使うことができる。ノートPCとPDAの両方で,1枚の通信カードを差し替えるだけで高速なパケット通信を利用できるのはお得だろう。 問題はFOMAの通信料金体制だ。筆者も実験していて感じたのだが,高速になればなるほど「大きなデータをダウンロード」したり「ストリーミングで動画を見る」などの楽しみを享受したくなるものである。ところがFOMAの料金体系でこのような使い方をすれば,あっという間にすさまじい請求がきてしまうことになる(10月18日の記事参照)。メールを送受信したり文字ベースのサイトを見るだけならここまでのカードは必要ないわけで,今後の料金体制の見直しなどに期待したいところだ。
[小田嶋絵里,ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
最新スペック搭載ゲームパソコン
最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
FEED BACK |