Bluetoothの適材適所を探すための実験──「B.L.T.」の現状と今後

11月1日よりお台場で開催されている「e-Drive 2001」に,日本エリクソンが出展,Bluetoothを使ったホットスポットサービスの実証実験「B.L.T.」の概要について紹介している。

【国内記事】 2001年11月1日更新

 本日よりお台場で開催されている「e-Drive 2001」に,日本エリクソンが出展,担当者にBluetoothの実証実験「B.L.T.」の経過と今後について聞くことができた。

 実証実験は,7月下旬から丸の内の「Marunouchi Cafe」と,お台場の「So-net Cafe」,10月7日より秋葉原の「カクタ ソフマップ」で行われていたもので,現在サービスは終了している。

 同社のマーケット コミュニケーション本部 原康人氏によると,現在「Marunouchi Cafe」の第1回目のアンケート結果の分析が終わりつつあるところで,実験の反響が分かってきたところだという。

 実証実験への参加方法は,事前にデバイスを配布され一定期間実験に参加する「モニター」と,その場で登録してワイヤレスアクセスを体験する「ビジター」の2種類が用意されてた。原氏によると,モニターの反応は厳しいものが多かったが,ビジターはおおむね好意的な反応だったと説明する。

 「モニターは,申し込んで参加するヘビーユーザーなので,見る目が厳しい。具体的には接続手順の煩雑さや,ストリーミング映像受信中の接続の途切れなどといった点が指摘された」 (原氏)

 同社では接続の途切れについては現在検証中とのことだ。

 モニターの厳しい意見は,IEEE802.11bによる無線LAN接続と比較することで出てきた意見ではないかと日本エリクソンでは分析している。「Bluetoothによるインターネット接続は,Bluetoothの性格上,低消費電力のモバイル端末で小規模なネットワーク内で行うことが前提となるため,IEEE802.11bのような安定した接続は難しい。LAN,PAN,WANは住み分けがだいたい決まっており,今回の実験でBluetoothのネットワーク利用のための適材適所を探しているともいえる」 (原氏)

 ビジターの反応は,予想外にポジティブだったという。「接続の体感速度やコンテンツの内容についても前向きな意見が多かった。どんなところでどのように使いたいか? という質問には,バス停,駅前,待ち合わせ場所などで暇つぶしに見たい,という意見が大半。目的を持ってアクセスしに行くというより,『暇つぶしをしたいときに,このようなスポットが身近にあったら便利』とユーザーは感じたようだ。コンテンツへの要望で多いのは,旅の情報やニュース。汎用性がある情報だからだろう」 (原氏)

 この実証実験は,Bluetoothの接続実験というだけでなく,ビジネスモデル構築に結びつくアイデアを探すという側面もある。アンケートでは,「1カ月いくらならこのようなサービスを使おうと思うか」ということも聞いている。

 「 (自分がよく行くエリア内にこのようなスポットがあれば) 1カ月1000〜2000円なら払ってもよいというビジターが7割もいた。インターネットサービスプロバイダの1カ月の料金と比較して考えた額かもしれないが,これも予想外だった」 (原氏)

実証実験の今後──注目のプッシュ型情報サービスは?

 B.L.T.では11月中にJR西日本の新幹線の車内における実験を開始するという。これまでと違うのは,従来はアクセスポイント1つにつき同時に1台のデバイスしかアクセスできない「ポイント トゥ ポイント」だったのが,1つのアクセスポイントに同時に複数台のデバイスがアクセス可能な「ポイント トゥ マルチポイント」になった点。これはアクセスポイントのファームウェアアップデートによって実現した。

 あとは移動する車内ということで,インターネットへのアクセスはできず,ローカルコンテンツのみ閲覧可能となる。

 「JR西日本の実験は,新大阪から博多間で行う予定。ユーザーは新幹線の中に置かれたローカルサーバ上のコンテンツをBluetoothを経由し,PDAで閲覧できる。出発点で配信された情報は途中の岡山で更新されるため,途中から違うコンテンツを楽しめる」

 残念ながら,プッシュ型情報サービスは今回も見送られてしまったようだ。理由については「技術的な問題」とのこと。「ノウハウの蓄積や,ユーザーの動向も分かってきたので次の実験では実現させたい」と原氏はいう。

 「これまでの実験からは,まだ明確なビジネスモデルは見えてきていないが,ユーザーのニーズを拾い上げ,課題をクリアしていく中で,Bluetoothのホットスポットサービスの必要とされる場所を探していく」 (原氏)

[後藤祥子,ITmedia]

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