チョロQも雑誌も? ケータイを飛び出したコンテンツたち(2)

既存の市場形態との連携……さらに広がるケータイコンテンツ!

 さて次に,前回の最後に出た「雑誌も出している」とのお話ですが……。

 「はい,ヌーベルグーという関連会社からは『ケラ』や『スープ』などのファッション雑誌も出しています」

 うーん,最近,紙媒体がデジタルコンテンツに進出することは多いですけれど,その逆というのは珍しいような?

 「そうですね……ではたとえば,さきほどの話に出てきたモバイルコマースに比べて,雑誌での通販というのは,気持的にどう違いますか?」

 えーと……それは,やっぱり雑誌の通販の方が慣れているし……なんだか安心な気も……。

 「そう,やはり『紙』の強みというのはあるんですよ。一方で,もちろん電子メディアのよさもあります。ケータイのようにいつでもどこでも見られる,というのは大きな利点ですしね。だから,両方を融合させた形でのコンテンツ提供というのが,私たちの考える姿です」

 両方のよい部分を生かせば,「紙」と「ネットワーク」の相乗効果が期待できる,と山田さんは言います。

 「また,ファッション雑誌の名前がついた,女性向けのアンテナショップもあるんですよ。丸井に入っている『ケラショップ』などがそれです」

 ケータイ,雑誌,そして実際のお店と,コンテンツの幅はとどまるところを知りません。枠に縛られない自由なその形こそが,「コンテンツ」の未来なのかもしれません。

ケータイとつながる,モノ・雑誌・そして

 「ケータイが何かとつながる,というのもコンテンツの可能性だと思います」

 さきほどのお話のように,ケータイと雑誌がつながったり,とか。モバイルコマースのようにケータイとモノがつながる形もありますよね。そうやってケータイからコンテンツが広がっていくわけですが……

 「そうですね。あと,『家』とつながる,なんていうのも考えているんですよ」

 「家」? 家に電話をかけたら普通につながるじゃないですか。

 「いえ,そういう意味じゃなくて(笑)。いわゆるケータイを使ったホームセキュリティのことなんです」

 インデックスでは,ホームセキュリティシステムの会社ホーチキと,総合防災・防犯システム「S-mode」(仮称)を共同で開発しているのだそうです。これは,家の中に設置された「防災防犯マスター」が,何かを「危ない!」と察知すると,ケータイにメールと音声で連絡するシステムだとのこと。火事やガス漏れ,誰かの急病や侵入者などを教えてくれるのです。

 「そのようなカタイ使い方だけでなく,普段は家族間のコミュニケーションツールとしても提供していきたいと考えています。例えば,留守宅に子供が帰ってきた時に,ドアの開閉だけを親に伝えて,親はそれを見て家に電話してみようか……という感じで。あるいは,一人暮らしの老人宅でもドアの開閉をネットへ伝えるだけでも,いろいろとサービス考えられますよね」

 なるほど,ケータイに家の状態を知らせるということは,家族の状況を伝えることにもなりますものね。

 「また,家の中には『S-mode』(仮称)端末のカメラが設置されているので,その映像によって,ケータイから家の状況をモニタすることもできるんです」

 その映像を確認して,何か緊急の事態が起こっていた場合には,消防署や警備会社,警察などに連絡をすればいいわけですね。ふむふむ,便利です。

 「これも,ケータイが何かとつながってできるコンテンツの一例ですが,そこで重要なのは『何とつながれば便利なのか』ということですよね。言いかえれば『何を持ち運びたいか』です」

 そもそも,「モバイル」というのはそういうものなのだ,と山田さんは言います。

 「人間は移動体です。だから,かつて『火』や『時』がそうであったように,ごく身近な存在で,必要性が高いものを持ち歩くようになるのは当然のことです。ということは,より身近な存在,必要性が高いものがどんどんモバイル化されていくということでもありますよね」

 その流れの中で近年めざましい変化があったものが「電話」ですね。そして次は「情報」。「何を持ち運びたいか」「何とつながりたいか」……それがモバイルと,そのコンテンツの重要なキーワードのようです。

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