PART 3 |
利用者の声から読み解くYahoo! BBの実態
登場から間もなく2年。260万加入を達成したYahoo! BBの動向は常に注目の的だ。今回の調査でも全ADSLユーザーのうち約6割がYahoo! BBユーザーという結果が出ている。PART 3では、Yahoo! BBユーザーから寄せられた回答を分析していこう。 |
12Mサービス開始以後に加入者数は急上昇
2年前の登場以来 ADSL業界を常にリード
ADSL業界に“価格破壊”をもたらしたYahoo! BBも、登場から2年を迎えようとしている。サービス開始当初の開通遅滞問題に始まり、サポート問題、他社に先駆けて開始したIP電話、12Mサービスの干渉問題、街頭モデム配布など、よくも悪くもさまざまな話題を振りまいてきた。
また、戦略的な価格や無料キャンペーンなど、ほかのADSL事業者も常にYahoo! BBを意識し、あと追いする形で同じ戦略を取り入れている。Yahoo! BBがADSL業界の台風の目であることは確かだろう。
効果絶大!? キャンペーンで加入した人多し
図1は、Yahoo! BBユーザーに、サービスに加入した時期を尋ねたものだ。約15%の人が、サービス開始から間もない2001年の秋ごろ(10〜12月)に加入しており、ユーザー確保という点では順調な滑り出しを見せている。ところが、続く2002年1〜3月には加入率が大きく低下。これは、開始当初の開通遅滞問題から生じた評判の悪化が影響しているのだろう。
その後、加入率は再び上昇に転じ、無料キャンペーンや街頭でのモデム配布を開始した昨年の秋以降はグングン上昇。今年の1月以降に加入した人の割合は、全体の約3割に上る。ちなみに、IP電話サービス「BBフォン」が開始されて間もない昨年の4〜6月は、9%ほどと加入率は低迷している。話題のIP電話も、開始当初は会員獲得の原動力にはなっておらず、その後の宣伝活動で徐々に認知されていったことがわかる。
さて、Yahoo! BBが12Mサービスを開始したのは昨年の8月。図1ではこのころから加入率が急上昇しているが、ここで図2の「利用しているコース」に目を向けると、57.1%もの人が12Mコースを利用している。開始から8か月でこの数字は驚きだ。12Mサービス開始以降に加入した人の多くは、料金が400円高くても、より高速な12Mコースを選んでいるということになる。
約1割と意外と少ない!? 街頭キャンペーンでの加入者
プロバイダへの加入方法はいろいろあるが、多くのプロバイダでは、ウェッブページなどオンラインで申し込むユーザーが最も多いという。
Yahoo! BBも例外ではなく、申し込み方法を尋ねた図3では、64.3%の人がウェッブページ(bbpromo. yahoo. co.jp)から申し込んだと回答している。少し意外なのは、街頭キャンペーンで申し込んだ人が10.2%と、ショップのキャンペーンで申し込んだ人(14.1%)より少ない点。街中での目立ち度合いは街頭キャンペーンの方が圧倒的に高いだけに、予想に反した結果となった。
ブロードバンド回線のキャンペーンは、街頭での「数打ちゃ当たる」方式よりも、パソコンショップという、パソコンやネットに興味のある人が集まるショップで行った方が効率的ということだろうか。
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