Yahoo! Internet Guide 2000年10月号より
#008 - CATVインターネット |
High Speed Access |
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同軸ケーブルと専用モデムが
CATVの速さの秘密
容量の大きな重いデータが、待ち時間もストレスもなく扱える。筆者がCATVインターネットに抱いているイメージだ。実際、取材をとおして体験したCATVインターネットは、ISDNによる接続が亀の歩みにも感じるほどであり、その圧倒的なパワーにただ感嘆の声を上げるだけだった。
では、安価な定額料金で、高速な常時接続を実現するCATVインターネットとは、どのような接続方法なのだろうか? まず、接続の際に利用する回線は、地域のCATV事業者が、テレビ番組配信用に電柱に張り巡らした専用のケーブルを利用する。最近は同軸ケーブルと光ファイバー*1を束ねたハイブリッド回線が主流なので、数十M〜数百Mbpsの容量を持ち、通常の電話回線より回線自体が圧倒的に高速だ。そして、電柱からユーザー宅に引き込まれた同軸ケーブルにテレビ用ホームターミナル*2とインターネット接続用のケーブルモデムを接続する。ケーブルモデムの最大通信速度は10数Mbps以上なので、56K〜64Kbps程度の電話回線よりはるかに高速だ。つまり、CATVインターネットはNTTの電話回線を使わないので高速なわけだ。
さて、気になる料金だが、CATV事業者ごとに異なるものの、ほぼ月額5000〜6000円の定額で常時接続が提供されている。また、接続スピードは、事業者や接続する時間帯によるが、512K〜1.5Mbps(いずれも下り)といったところ。
ライバルとなるADSL*3やフレッツ・ISDN*4と比較してみよう。まず、接続料金の面では、ADSLは6300円(東京めたりっく通信)、フレッツ・ISDNは6500円(プロバイダ料金が2000円の場合)と3者互角の勝負だ。しかし、接続スピードとなるとフレッツ・ISDNの64Kbpsに対し、ADSLが640Kbps(東京めたりっく通信)とフレッツ・ISDNが極端に不利になる。しかし、提供エリアはフレッツ・ISDNが有利になり、試験提供中のADSLは不利。気になるCATVインターネットの提供エリアは次ページで解説しよう。
■CATVインターネット・ユーザーインタビュー |
大画面テレビでアルバムを
千葉県柏市にお住まいの浅野恵美子さんは、知人宅で見たCATVインターネットのあまりの速さに感激してタイタス・コミュニケーションズのCATVサービスに加入した。それまで、インターネットは電話回線で利用していた。CATVインターネットの存在は知っていたが、「わざわざCATVに入ってまで…」との思いがあったという。しかし、CATVインターネットの威力は絶大で、そのスピードを電話回線と比べたら「牛車と新幹線」ほどに感じるという。
また、パソコンでのインターネット接続はもちろん、ドリームキャストを利用したネット接続を家族で楽しんでいる。「デジカメで撮影した旅の写真を、ホームページに貼り付けて、家族のアルバム代わりにしている」という。みんなでワイワイ見るには、ドリキャスをテレビに接続して見るに限るそうだ。
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