「も〜ッ、たまらなく怖かったんですよぉ!」
メイクルームで盛り上がっているのは主演映画の話、と思ったら
「今日行った遊園地のホラーハウス。悲鳴の連続で…あれは絶対、外まで聞こえてましたね。恥ずかしい〜(笑)」
怖いのは苦手という恵さんなのに、招待されてつい…「おもしろそうかなって思って入っちゃったんです。マネージャーさん(注:女性です)にしがみついてキャーキャー大騒ぎして、あとで大笑い。こ〜んなポーズのお化けが出たの!」と話す表情が、豊かだ。
“かわいくニコニコ”というそれまでの自分のイメージを壊したいと以前本誌でも語り、ミュージカルの汚れ役やセルフポートレート集などさまざまな挑戦をしてきた彼女。自然体の魅力と自信が、輝きのモトだろう。
「映画の撮影も怖かったんですよ。何が起こるか知らされないまま部屋に入って、ドキッとする表情をそのまま撮られるなんてシーンもありました」
ゲームやインターネットはするけど、長時間はしない。「油絵も出がけにちょっといじって、洋服に絵の具が付きそうになって慌てたりします」 |
全編デジタルビデオ撮影によるサイコホラー映画『弟切草』は、呪われた洋館に絵画とアンティックドールという異様な世界。でも、実際の恵さんが好きなインテリアは「和の雰囲気がいいな。畳やお香が好きだし、冬ならストーブやコタツの似合う、あったかい感じの空間。ホッとしますね」
そんな部屋で、愛犬チャンポンと一緒に出演ドラマのホームページやファンページをのぞいてみたり…するのだろうか?
「自分の出ているドラマや映画がインターネットでどう紹介されているのかは、気になりますね。でも実は、最近パソコンにあまり触っていなくて(笑)。また復活させないと」
仕事が充実すればするほど、居心地のいい部屋とバスタイムで貴重なリラックスを楽しむ。
「最近油絵を描き始めたんです。仕事に出かける5分か10分前に描くんですが、すごく自分が変わるんです。絵に向かうと無心になれます」
「寒い季節はホントに苦手。思いっきり着込んでもダメなくらい」というが、カメラの前での動きはあくまでチャーミング |
セルフポートレート集の写真で見せた鋭い感性が絵に注がれるとどうなるのだろう。最初の作品は「心の闇」を描いたが、いまは「あったかい優しい部分」をキャンバスに描いているという。
「生きてると毎日いろいろなことがあるけど、やっぱり温かな気持ちが大事だと思って。『別れさせ屋』も、依頼人それぞれの事情がある。別れさせるために工夫するおもしろさだけでなく、人間関係のドラマとしても、見る人が何かを感じてくれるとうれしい」
深く、強く、温かく、優しく…変わるというより、持っているものを自然に発していける女性が、恵さんの中にいるようだ。
「21世紀? とくに意識してません。私はこのままマイペース」という言葉どおり、2001年も彼女らしい活躍が楽しみだ。
『弟切草』は、一人2役の主演。ゲームソフト(原作:長坂秀佳)の映像化、デジタルビデオ撮影による斬新なマルチアングルなど話題のサイコホラー映画だ
『弟切草』のホームページ
www.immoral.co.jp
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