News 2000年7月27日 07:35 PM 更新

NTT-ME,無線常時接続サービスを一戸建てにも拡大

 エヌ・ティ・ティ エムイー(NTT-ME),ワイヤレスインターネットなど4社は7月27日,一戸建て住宅を対象にした低価格な定額無線インターネットサービス「ブロードバンドアクセスサービス」を9月より開始すると発表した。料金は,月額2300円程度の予定で,NTT-MEが提供するネット接続サービス「WAKWAK」とあわせて月額5000円程度になる見込みだ。サービスエリアは,東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・兵庫県の約40カ所を計画している。

 ワイヤレスインターネットは,今年4月より,NTT-MEならびに無線機器開発のコーラスコンピュータと共同でマンションを対象とした無線常時接続サービスを開始(1月25日の記事参照)しており,現在,2000世帯のユーザーを持つ。今回のサービスは,その親機を設置したマンション周辺の一戸建て住宅に拡大したもの。無線基地局が設置されたマンションから,半径400メートル地域の一戸建て住宅において,2.4GHz帯を使用するIEEE 802.11準拠の(実効スループットは1Mbps)の無線インターネットを利用可能だ。「インターネットマンション事業と組み合わせることで月額料金を抑えることができる」(ワイヤレスインターネットの藤田克孝社長)

 ワイヤレスインターネットによれば,1つの無線基地局で200世帯の収容が可能だという。ブロードバンドアクセスサービスでは,2.4GHZ帯の4つの周波数を利用するため,この場合,50世帯で1Mbpsの回線を共有する計算になる。「個人向けのサービスのため,50世帯が同時に通信を行うとは考えにくい。常に1Mbps程度は確保できるだろう」(藤田社長)。また,1契約につき固定IPアドレスが1つ割り当てられるため,複数のPCから同時にアクセスすることはできない。

 なお,サービスの契約には,無線基地局への見通しが確保できること,ならびに無線干渉による影響が少ないことが条件。そのため,契約時には,工事費用とは別に調査・手数料として約2万円が必要になる。

 また4社は,東京都大手町に光ファイバーを敷設し,今年12月よりビル間アクセスラインとして,通信速度500K〜150Mbpsの専用線サービスを開始する予定だ。当初は,少数のビルに提供する予定だが,高速インターネット接続へのニーズが高い都心部を中心にサービスを拡大するという。

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[中村琢磨,ITmedia]

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