News 2000年8月30日 08:16 PM 更新

Dialpadが日本上陸,インターネットが電話を安くする?

 インターネットがいくら普及したとはいっても,やはりビジネスで電話は欠かせない。だが,この電話代も,インターネットが安くしてくれるようになるのだ。

 米国や韓国で既に1000万人以上のユーザーが利用しているという,通話料無料のインターネット電話サービス「Dialpad」が,いよいよ日本に上陸する。9月中に試験サービスが開始される予定で,ウェブ上でモニター募集も行われるという(時期は現段階では未定)。

 Dialpadは,インターネットに接続されたPCから,マイクとスピーカーを利用して通話する(専用の電話機も販売されている)。ユーザーは通話中,広告を見ることで無料で利用できる仕組みだ。

 通話可能な地域はDialpadのサイトが立ちあがっている米国,韓国,日本の3カ国。DialPadを開発した韓国のセロームは,今後,イギリス,香港,シンガポールなどへもサービスを進出させる計画だ。

 「電話代無料」のインパクトは大きい。韓国ではオープン初日に5000件の登録があったという。「日本の人口を考えれば,400〜500万台以上は軽く行くのではないか」(あるアナリスト)という。ダイヤルパッドジャパンによれば,本格サービス開始は10月以降になるもようだ。

長距離・国際電話を頻繁にかけるなら……

 電話は,基本的に通話する距離に応じて課金されるが,途中インターネットを経由することによって,通常かかる電話代を安く抑えようというのが,インターネット電話だ。Dialpadは広告モデルを取り入れて完全に無料にしているが,通常のインターネット電話サービスを利用しても,NTTに支払う料金は十分抑えることができる。

 アイエスエフの運営する「e-Phone Plus」は,世界47カ国への通話で利用できるインターネット電話サービス。もちろん,日本国内への通話も可能だ。

 料金は通話先の国によって7〜70円と差があるが,平均して20〜25円程度。また,携帯電話への通話が可能な国も17カ国ある(アメリカ,イギリス,ドイツ,韓国,中国,香港,シンガポールなど)。

 国内通話の場合は15円/分のため,NTTや長距離電話会社よりオトクになるのは,平日昼で60キロを超える地域への通話の場合。東京〜大阪間で5分間通話すると,NTTなら150円かかるが,e-Phoneなら75円で済む。ただ,社内LANから利用する場合は注意が必要だ。利用するパソコンはグローバルIPアドレスを取得していることが条件で,ファイアウォールの設定によっては利用できないからだ。

 セガのグループ会社,イサオも「Dreamcast」を使ったインターネット電話サービスを提供する新会社「ドリームコール」を5月に設立している。今後,インターネット電話サービスはますます加速しそうだ。

編集部より:9月8日発売の「ネットランナー」10月号に「Dialpad」と「e-Phone」の詳しい使い方を掲載する予定です

関連リンク
▼ ダイヤルパッドジャパン
▼ アイエスエフ

[関口伸子, ITmedia]

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