News 2000年9月6日 06:03 PM 更新

リコー,通信に対応したデジタルカメラ「RDC-i700」を発表

リコーは334万画素デジタルカメラの新製品を発表。PCカードスロットを搭載し,モデムやPHSで撮影画像を送信できるのが特徴だ。

 リコーは9月6日,通信機能を備えた334万画素CCD搭載デジタルカメラ「RDC-i700」を発表した。PCカードスロットを備え,モデムカードやPHSを使用すれば,撮影した画像を電子メールで送信したり,HTMLファイルを作成してWebサイトに登録するといったこともできる。発売は9月20日で,価格は15万8000円。

 RDC-i700では,記録メディアのコンパクトフラッシュ用スロットに加え,Type II対応のPCカードスロットを装備した。そのため携帯電話用インタフェースやPCカード型のPHS,モデムカードなどを接続して通信が可能な点が最大の特徴だ。

 ユーザーが設定したアカウントを利用し,撮影した画像をメールに添付して送信することができるほか,本体内で撮影画像の一覧表をHTMLで作成し,画像とともにFTPでアップロードしてWebに登録するこも可能となっている。またHTML 3.2に準拠したWebブラウザを搭載しており,FTPでアップしたWebを確認したり,通常のWebを閲覧することもできる。

 3.5インチの大型TFT液晶ディスプレイはタッチパネルに対応。本体に収納できるスタイラスペンを利用し,通信機能などの各種操作をタッチパネルで行える。さらに,撮影画像にペンでメモを書き加えたり,ソフトキーボードを利用して文字を書き込むことも可能。画面上でのトリミングや画像の回転,サイズ変更にも対応している。

 またユニークな「撮影リスト機能」も備えた。付属のマクロを使ってExcelであらかじめ撮影したい被写体リストを作成し,RDC-i700にデータを転送しておく。すると撮影時の液晶画面にリストの項目が表示され,撮影画像が各項目と関連付けられて保存される。撮影後にPCに画像を転送すると,リストの各項目ごとに撮影した画像を並べてExcel上で表示してくれるというもの。大量の商品撮影や人物撮影,画像入りデータベース作成など応用範囲は広そうだ。

 簡易Webサーバ機能も搭載しており,LANカードを利用すれば,PCからWebブラウザを使ってアカウントの編集作業などが行える。本体デザインは同社の334万画素機「RDC-7」を踏襲しているが,多機能化した分だけ大きくなり,幅と奥行きで約2センチ,厚さで約7ミリ増えている。

 リコーでは,デジタルカメラを単なるカメラではなく,さまざまな情報の入力デバイスととらえた「イメージキャプチャー」というコンセプトを展開している。新製品はコンシューマー市場に加え,写真と各種データを組み合わせて保存する必要がある建設業界や官公庁などにも用途提案型プロモーションで売り込んでいく考えだ。

 主な仕様は以下の通り。

製品名 RDC-i700
撮像素子 1/1.8インチ334万画素CCD(実効321万画素,原色フィルタ)
記録画素数 静止画:2048×1536/1024×768/640×480ピクセル,動画:320×240ピクセル
記録方式 静止画:JPEG,動画:AVI(Motion JPEG
レンズ 7.3〜21.9mm(35mm換算で35〜105mm),F2.6〜3.4(7群10枚)
デジタルズーム 1.28/1.6/3.2倍(640×480ピクセル時のみ)
フォーカスモード オート/マニュアル
測光方式 TTL中央重点CCD測光
露出制御 プログラムAE(+/-2EV,0.5EVステップ)
シャッタースピード 8〜1/1000秒
ホワイトバランス オート/蛍光灯/曇天/白熱灯/屋外
感度設定 ISO150/200/400相当
ファインダー 実像式光学ズームファインダー
液晶モニタ タッチパネル付き3.5インチTFT液晶(20万画素)
記録メディア コンパクトフラッシュ(Type II)
インタフェース RS-232C/USB/オーディオ出力/ビデオ出力(NTSC/PAL)/PCカードスロット(Type II,モデム/携帯電話とPHSインタフェース/LAN/TA/ATAカードに対応)
電源 専用リチウムイオンバッテリー(連続撮影時は約50分間持続)
サイズ 157(幅)×93(奥行き)×33(高さ)ミリ
重さ 450グラム(バッテリー別)
価格 15万8000円

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