News 2000年9月19日 11:10 PM 更新

リビングへのPC浸透を目指すインテル

 インテルは今年8月に行われたIntel Developers Forumで,PCを用いたリビングルーム向けのコンピュータプラットフォームとして「IA Media Platform」を紹介したが,「Intel Developers Forum Japan」で行われたe-Home戦略のプレスセッションでは,日本へのローカライズを含めたIA Media Platform製品の開発を行っていることが明らかにされた。

 IA Media Platformは,通常のPCハードウェアに,各種メディア再生機能(DVD,CD,HDTVなど),ハードディスクビデオレコーディングやハードディスク録音機能などのアプリケーション,インターネット接続機能などを統合した標準プラットフォーム。ディスプレイにはHDTVを用いることができる。OSはLinuxをベースに開発されているという。

 日本向けにはBSデジタル放送チューナーを搭載し,デジタルハイビジョンのデコードをプロセッサで行うことができるようになる。

 現在は通常のATXケースに収められた試作機が存在するだけだが,OEMがIA Media Platformに準じた製品を開発する際には,一般的なAV機器と同様のフォームファクタを採用する見込み。リビングに置いても違和感がなく,機能的にもリビングに置くことがふさわしいものになる予定だ。きょう体はファンレスでシールドケースに収められる。

 家庭へのPC普及に関する取り組みについては,今年春に発表されたインテルとソニーの提携(2月24日の記事を参照)が記憶に新しい。インテル関係者に聞いてみたところ「今の時点では,私の立場からコメントすることはできない」との答えが返ってきたが,十分に(提携の成果の1つがIA Media Platformであると)推測できる答ではないだろうか。

 現在,デジタルBSチューナーが10万円もすることを考えれば,投入時期がたとえ来年になったとしても,9〜5万円の価格レンジで,よく知られたAVベンダーのネームタグが付くのであれば,かなりの人気商品になるだろう。

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[本田雅一, ITmedia]

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