News 2000年9月19日 10:41 PM 更新

モバイルIP電話は2002年には実現する

 データ通信だけでなく音声通話そのものもデータ化してやりとりするIPテレフォニーが注目を集めているが,2002年には携帯電話でもIPベースの音声通話が実現するという。移動体通信システムが完全にIPベースに移行すれば,音声とデータを統合した新しいサービスが可能になる上,通信料金の値下げにもつながる。

 移動体通信システム世界大手企業の日本法人,ノキア・ジャパンによると,モバイルIPテレフォニーの導入は2002年第4四半期には可能になるという。これは第3世代(3G)の移動体通信のうち,ノキアやNTTが策定したW-CDMAのサービス開始が前提条件だ。端末の数や産業用のテレメトリー用途を想定し,膨大なアドレス空間を持つIPv6をプロトコルとして採用。各端末にはIPアドレスを割り振って利用する。

 利用者側からすれば,音声通話が従来の回線交換式からIPベースに移行しても,通話そのものが劇的に変化するわけではない。だがモバイルIPテレフォニーの実現で,次のようなメリットが考えられるという。

 まず,音声とデータの統合による新サービスの登場が考えられる。iモードを始めとするネット接続サービスでは,インターネットを利用しながら音声通話を利用することはできないが,IPテレフォニーが導入されれば帯域次第でこれが可能になる。この利点を生かし,Webや動画などと音声を組み合わせたマルチメディア型サービスが主流になる可能性も出てくる。

 また通信システム自体が完全にIPベースに移行してしまえば,音声とIPが混在した複雑なシステムを,IPベースのシンプルなネットワークに変更できる。その分,通信事業者はインフラ面のコストを削減できるため,結果的に通信料金の引き下げにつながりうるという。

 ただW-CDMAは,回線交換式の音声通話とパケット通信の2本立てでスタートする予定だ。そのためIPテレフォニーが導入されても,IPテレフォニー非対応の端末を持つユーザーに配慮し,当面は従来方式の音声通話は残るようだ。一方,一般加入者回線のIPテレフォニー化は,その投資規模から相当な時間がかかると見られている。音声とデータの統合はやはりモバイルが口火を切ると見て間違いなさそうだ。

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[小林伸也, ITmedia]

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