News 2000年10月3日 08:11 PM 更新

メッツ,「筆自慢」に無料版もラインアップ

メッツは,宛名印刷ソフト「筆自慢 2001」を発表した。1980円と低価格な通常パッケージに加え,機能を限定した無料版も配布される。

 メッツは10月3日,宛名印刷ソフトの最新バージョン「筆自慢 2001」を発表した。最新版の目玉として,1980円と低価格に設定した通常パッケージに加え,機能を限定した無料版も用意した。同社は自社ソフトの販売をすべてネット経由の通信販売に移行させている。低価格パッケージや無料版の提供で多数のユーザーを獲得し,年内に開始するASPサービスなど同社のネット戦略の基盤を固める考えだ。発売は10月6日。

 「筆自慢 2001」は,前バージョンからの変更を最小限にしたことで価格を抑えた。約4100万件の全国個人・法人電話帳辞書を収録し,相手の電話番号を入力すれば一発で住所と氏名を入力してくれる。またバナー作成ソフトや画像レタッチソフト「PhotoCrew Light」,25万件の姓名辞書などが含まれる。

 無料版の「筆自慢 FREE2001」は,正式版から個人・法人電話帳辞書や各種ソフトなどを省いた機能限定版。姓名辞書や郵便番号・電話局番辞書,大口事業所辞書のほか,約500点のテンプレートを収録している。また画像を利用したオリジナルはがき作成用の「画像透過エディタ」も搭載した。ただしユーザーサポートは受けられない。

 両ソフトとも対応OSはWindows 95/98/Me/NT 4.0/2000。筆自慢 2001は店頭では販売せず,同社Webサイトか電話やFAX,郵送で直接注文を受け付ける。また無料版は,同社に住所や電子メールアドレスを登録したユーザーに対し,ダウンロードかCD-ROMで配布される。

 またメッツがEC事業のために設立した子会社であるイー・プレジャーは,オリジナル商品としてSCSI-USB変換アダプター「Marvelous Adapter」を同社サイトで発売する。価格は4980円。発売記念として,先着500人に限って2980円で販売する。

戦略的価格設定でユーザーを囲い込む

 メッツは店頭でのパッケージソフト販売を完全にやめ,7月にはネットを中心とした通信販売1本に絞るという大胆な販売戦略を打ち出した。これまでの売上実績については「半期報告が控えているので答えられない」(同社)としたが,永田典久社長は「既に発売した『PhotoCrew』と『G.CREW』に筆自慢の2本を合わせ,最低でも10〜15万本は販売したい」という。低価格パッケージや無料ソフトの効果で,将来的には合計100万人以上のユーザーを囲い込み,ネット販売やASPサービスを軌道にのせるのが狙いだ。

 ASPサービスは年内に試験を開始し,来春にも有料メニューを含む本格的なサービスを開始する方針。内容は3Dバナーを作成する「3D Banner オンライン」など,同社が得意とするグラフィック関連を予定しているという。

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[小林伸也, ITmedia]

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