News | 2000年10月6日 11:26 PM 更新 |
カシオ計算機からおもしろいプリンタのシリーズが発売される。「マウスプリンタ KP-C50」「スマートエッグ KP-C10」「ネームランド PC KL-E11」の3機種で,パソコンとUSBで接続し,ラベルが作成できるというユニークな製品だ(10月5日の記事を参照)。
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カシオのプリンタシリーズ。左から「マウスプリンタ」「スマートエッグ」「ネームランド」。 |
特に,前の2機種は,USBバスパワーで電源を取るので,パソコンとケーブル一本で結ぶだけの簡単接続ですむ。そして,これらを使えば,通常のプリンタでは作るのが難しかった付箋紙やラベル,テープなどが印刷できるという。
また,セイコーエプソンからは,プレステ2用のはがき作成ソフト「カラリオはがきプリント」が発売される。これは,すぐに想像がつくように,プレステ2を使って,テレビ画面上で写真やイラスト,文字を組み合わせてレイアウトを作成し,同社のカラリオプリンタとプレステ2をUSBケーブルで結んで超写真高画質のプリントアウトができるというものだ。ハギワラシスコムのメモリカードリーダーを使えば,デジカメ画像の取り込みも可能だ。今年のエプソンのプリンタは,四辺フチなし印刷ができるようになった(10月4日の記事を参照)のだが,その恩恵がパソコンユーザーでなくても受けられるわけだ。
デジカメの写真は,デジプリやコダック,富士写真フイルムなどが提供しているサービスを使えば,パソコンがなくてもハガキになる。とにかく,いろんな方法で年賀状が作れるのだ。次の元旦,つまり,21世紀最初のお正月に配られる年賀状は,かつてなかったほどバリエーションに富んだ方法で印刷されるだろう。
いくらいろんなものが電子化されたとしても,紙と無縁の生活というのはなかなか想像がつかない。だからこそ,カシオの新シリーズプリンタのような製品をおもしろがれるし,あくまでも紙の年賀状のために,パソコン用インクジェットプリンタは大部分が年末に売れる。
この調子で,もっといろんな印刷グッズが出てきてほしい。
たとえば,携帯電話につないで,メールや電話帳を印刷するプリンタとかがあれば便利だ。データが消えるときは一瞬だが,紙にしておけば,最悪の場合は,あとで手入力すればいいし,うまくすれば,OCRでデータ化することができるかもしれない。まあ,これは毎日使うものではないので,せめて電話会社のオフィスに行けば,そこで無料で使えるようなサービスがあったらいいと思う。うーん,これじゃ,コンシューマー用製品としては難しいか。
テレビやビデオにつながるプリンタは,料理のレシピの印刷などに便利という口上で,各メーカーから出ていた記憶はあるが,爆発的にヒットしたという話はあまり聞かない。でも,BSデジタル放送が本格的に始まろうとしている今,データ放送などと組み合わせて再考されるかもしれない。
また,最近は,一人でいくつもの連絡先を持っているので,ある人には携帯電話の番号だけを教え,ある人には自宅の住所を教え,またある人には電子メールアドレスと勤務先住所を教えるなどといった「教え分け」が求められる。こういう場合は,何種類もの名刺を用意するのが簡単だ。そのためにも,てっとりばやく少量の名刺が作れるプリンタがあってもいいんじゃないかと思う。
もちろん,プリンタで使う用紙はもっとバリエーションに富んでいてほしい。多くのデジカメが採用している4:3アスペクト比をうまく納めることのできるサイズの写真用紙などは求められていないんだろうか。
イメージスキャナのバリエーションは,フラットベッドからペンタイプまで,いろいろと豊富にあるのに,プリンタ周辺は,今ひとつ定型化されている印象がある。ここはひとつ,アッと驚くような製品の開発を各メーカーに求めたい。
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