News 2000年10月17日 10:17 PM 更新

アドビ,「Photoshop 6.0 日本語版」を発表──ベクトルデータ作成機能を追加

アドビシステムズはPhotoshopの最新版を発表。ベクトル形式の図形やテキストを作成できようになったほか,レイヤー機能の強化も行われた大幅なバージョンアップだ。

 アドビシステムズは10月16日,フォトレタッチソフト「Adobe Photoshop 6.0 日本語版」を発表した。ベクトルの図形/テキスト/マスク作成機能が追加されたほか,レイヤー機能の強化など,全般的に機能が改良されたメジャーアップデートとなっている。対応OSは,Mac OS 8.5以降,Windows 98/NT4.0/2000。発売は12月上旬。同社Webサイトでの販売価格は9万6100円。従来バージョンからのアップグレード版は2万5000円。

 Photoshop最新版では,ベクトル形式のデータを作成できるようになった点が大きな特徴だ。各種の図形を描画ツールを使って作成でき,Photoshopだけで画像にベクトル図形を追加することが可能になった。

 不満が多かった画像へのテキスト入力機能も大幅に改善され,画面上の選択範囲内に直接文字を入力することが可能になった上,ワーピングや段落設定,文字ごとの色設定なども簡単に設定できるようになっている。

 さらにレイヤー機能では,これまで100枚だった最大レイヤー枚数が約8000枚へと拡張(システム構成によって異なる)。またベクトル/ラスターオブジェクトに最大250ピクセルまでの線を追加できる「境界線をつける」機能,単一色で塗りつぶしたり,グラデーションを別レイヤーに個別に新規作成する「オーバーレイ機能」なども追加された。

 さらに「ゆがみ」コマンドを新搭載。ゆがみウインドウで画像を開き,マウス操作により画像の任意の一部分にゆがみ効果を与えることができる。画像には細かいメッシュ(方眼)が表示されるため,ゆがみの度合いをチェックしながら作業を進めることが可能だ。

 Webグラフィック作成機能も強化し,「Image Ready」にのみ搭載されていた「スライス」機能が加わった。Webの任意の部分をスライスし,テキストや単一色で塗りつぶす部分をGIF形式に,写真画像をJPEG形式に設定する,といった作業が行え,さらにスライスした画像の再構成に必要なHTMLファイルも作成してくれる。またImage Ready 3.0を同梱しており,スライスした画像をImage Readyに転送して各種の効果を付加できる。

 同日開幕した「WORLD PC EXPO 2000」(東京ビッグサイト)のアドビブースでは,Photoshop最新版を大々的に紹介。機能紹介のデモには早速大勢の来場者が詰めかけていた。


Photoshop 6.0のデモが行われたアドビシステムズのブース

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[小林伸也, ITmedia]

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