News 2000年10月17日 10:56 PM 更新

ドコモ,P-in Comp@actを装着可能なPocket PCを参考出展

NTTドコモは,カシオのE-700をベースにしたPocket PCを参考出展。コンパクトフラッシュスロットを搭載した点がE-700と異なる。

 NTTドコモは「WORLD PC EXPO 2000」で,コンパクトフラッシュスロットを搭載したPocket PCを参考出展した。カシオ計算機の「カシオペア E-700」(8月21日の記事参照)をベースに両社が共同開発したもの。コンパクトフラッシュサイズのPHS「P-in Comp@ct」を装着してネット接続も可能。専用の外付けキーボードも用意された。早ければ年内にも,ドコモブランドで発売する予定という。価格は「市場に出回っているPocket PCの実勢価格より大きく下回ることはない」(同社)。


ドコモが参考出展したPocket PC。CFスロットに変更された分,E-700と比べ若干の厚みがあるようだ

 参考出展されたPocket PCの最大の特徴は,コンパクトフラッシュスロット(Type II)を装備した点。ベースとなったカシオのE-700はSDメモリーカードに対応しているため,PDAユーザーに人気のあるP-in Comp@ctを装着できず,ユーザーの間では賛否が分かれていた。E-700は携帯電話/PHSインタフェースを装備しているが,スロットに直接差せるP-in Comp@ctのほうが取り回しは楽。発売されれば本家以上の人気となる可能性もありそうだ。


コンパクトフラッシュスロットにP-in Comp@ctが装着されている。E-700を既に購入したユーザーの心中やいかに

 ドコモでは発売と同時に,カラオケ用の曲をダウンロードできるサービスも開始する。同社はPHSによる音楽配信実験に取り組んでいるが,「著作権保護の絡みから,実験用PHS端末では汎用性を無視している。汎用性を重視したPocket PCを対象に音楽配信を行うのは難しい」(同社)と判断したという。


カラオケ配信サービス「ポケトーン」の画面。専用ソフトでダウンロードし,Windows Media Playerで再生する

 そのほかのハードウェアスペックはE-700とほぼ同じだが,専用アクセサリーとして外付けキーボードも参考出展された。これはドコモのメール端末で採用された「Cut Key」配列を採用し,片手で文字入力ができるよう工夫されている。Pocket PCで文字を入力するにはソフトキーボードしかないのが現状で,メールなどを利用する機会が多いユーザーには便利そうだ。Pocket PCと同時に発売されるかどうかは未定としている。


Cut Key配列を採用した外付けキーボード

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[小林伸也, ITmedia]

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