News | 2000年10月17日 10:36 PM 更新 |
東京ビッグサイトで開幕した「WORLD PC EXPO 2000」において,ナナオはSXGA(1200×1024)での表示が可能な16型TFT液晶ディスプレイを参考出展している。「EIZO」ブランドでディスプレイを販売するナナオは,液晶ディスプレイのラインアップとして,15型/18.1型/19.6型の3タイプを持つ。16型の液晶ディスプレイを製品化するのはナナオが初めてだが,普通に考えると,これは15型と18.1型の間を埋めるための商品だと思う。だがナナオによれば,16型液晶ディスプレイには,実はそれ以上の意味があるのだという。
現在,同社液晶ディスプレイの売れ筋は,実勢価格で9万円前後の15型。しかしながら,企画部販売促進課の古田裕之氏によれば,15型TFT液晶ディスプレイではXGA(1024×768ピクセル)表示のため,乗り換えが最も期待できる17型/19型CRTユーザーに対してアピールが弱いという。さらに,18.1型になると,実勢で30万円と高額になるため,購入者がグラフィックデザイナーなど一部のユーザーに限定されてしまう。
「液晶ディスプレイ一体型PCならば,15型で十分だと思うが,液晶ディスプレイを単体で購入するのは上級者が多い。XGAではリプレースは進まない」(同氏)
こうした状況のなか,ナナオはシャープと共同開発したSXGA対応の16型液晶ディスプレイを投入。しかも,市場価格を15型とほとんど変わらない10万円前後と想定するなど,かなり積極的な戦略だ。「今後,主力は15型から16型に移る」(古田氏)。なお,ナナオでは16型のTFT液晶ディスプレイについて,来年2月頃に発売する予定だとしている。
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