News | 2000年10月19日 11:32 PM 更新 |
東京ビッグサイトで開催中の「WORLD PC EXPO」では,台湾のTOPSON TECHNOLOGYがソニーのPalm OS搭載機「CLIE」に似たPDAを参考出展している。だがこれはPalm OSではなく,台湾Penbex Data Systemsが開発した「Penbex OS」を搭載する「e-MATE」という製品だ。もちろん,アップルの「eMate」とは全く関係ない。
まず,Penbex OSについて説明すると,このOSは,大きめのアイコンを使ったインタフェース,「Graffiti」ライクな文字認識機能,PCとのシンク機能などを備えている。さらに,台湾生まれのOSだけにネイティブで2バイト文字がサポートされている(6月7日の記事参照)。
e-MATEは,CPUに33MHzで動作する「DragonBall VZ」を採用し,メモリは2〜8Mバイト。ROMは,Flashで2〜4Mバイト,もしくはMask ROMで4〜8Mバイトを装備できる。ディスプレイは,モノクロ4階調のFSTN液晶で,160×240ピクセルと大型だ。バッテリーには,リチウムイオン充電池を使用する。またe-MATEは,Type IIのコンパクトフラッシュに対応し,56Kbpsのモデムモジュールなどがオプションで用意されている。さらにTOPSONでは,カラー液晶を搭載するモデルの開発にも取り組んでいるという。
2バイト言語をサポートするPenbex OSは,日本語への対応も容易で,開発元のPenbexでは年末までに日本語版を用意すると説明していた。しかしながら,TOPSONの市村威志セールスマネジャーによれば,「TOPSONもPenbex OSの開発に関わっていたが,今のところ日本語対応に関する具体的なスケジュールは決まっていない」という。さらに,「もし日本語に対応しても,あまり売れない気がする」となぜか弱気な姿勢だ。
それではなぜ,わざわざWORLD PC EXPOに参加したのかと聞いてみると,「日本ではPDAが流行っていると聞いて,知り合いのメーカーと一緒にやって来た。代理店が見つかればラッキーだ」と実は密かに期待している市村氏。代理店が決まったら日本語もサポートするつもりらしいが,それならモックアップではなく,中国語版でいいから製品を持ってきてほしかった。
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