News 2000年10月24日 09:39 PM 更新

.NET製品群は「アジリティ」を実現――MSC基調講演

マイクロソフトは,都内ホテルで「The Microsoft Conference 2000/fall」(MSC)を開催。阿多社長は,基幹システムのキーワードは「アジリティ」だと強調した。

 マイクロソフトは10月24日,都内ホテルで「The Microsoft Conference 2000/fall」(MSC)を開催し,同日発表された一連の「.NET Enterprise Servers」製品群を盛大にアピールした。


講演後に記者会見を行った阿多社長
 「次世代エンタープライズコンピューティングへの取り組み」と題して基調講演を行ったマイクロソフトの阿多新市社長は,「これまで,企業の基幹システムではアベイラビリティやスケーラビリティといった,“アビリティ”の面が重要視されてきた。だが今後は,これにくわえ,スピード経営を実現する“アジリティ”(俊敏性)がカギとなる」と述べた。

 阿多社長の講演は,アジリティを実現するという.NET Enterprise Servers製品群をアピールするデモンストレーションにほとんどの時間が費やされた。まず,XMLを基盤とする「BizTalk Server 2000」を利用して販売メーカーと部品メーカーのシステムと結ぶというデモでは,ビジネスプロセスを統合することの重要性を強調。また,「SQL Server 2000 日本語版」ならびにWindows CEプラットフォームに初めて対応した「SQL Server 2000 Windows CE Edition」のデモでは,Pocket PCからSQL Server 2000版のSAP/R3にアクセスし,在庫照会から発注までを完了するという一連のプロセスを実演してみせた。

 阿多社長は,これら新製品には各方面から大きな引き合いがあると強調。J-フォンや日本交通公社など7社がSQL Server 2000 日本語版の導入を決めているほか,「Exchange 2000 Server」についても,ソフマップや日本ユニシスなど,14社の採用が決定しているという。なお各製品の出荷日は,SQL Server 2000 日本語版が10月27日,Exchange 2000 Serverが11月10日となっている。

 また,マイクロソフトでは11月下旬より,新宿オフィスにエンタープライズソリューションのデモンストレーションを行う「Enterprise Computing Lab」を開設するほか,認定ソリューションプロバイダープログラムを改定した新しい「マイクロソフト認定パートナー」プログラムを2001年1月からスタートするなど,エンタープライズ向けの取り組みを全方位から強化していく計画だ。

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[中村琢磨, ITmedia]

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