News | 2000年10月31日 11:51 PM 更新 |
ニフティは10月30日,6カ国の有力ISPとアライアンスを組み,サービスと技術開発において世界規模の協力体制を確立すると発表した。これにより,コンテンツの相互利用をはじめ,追加費用なしのローミングサービス,共通化されたIM(インスタントメッセージング)の開発など,多くの共同プロジェクトが推進される予定だ。挨拶に立ったニフティの渡辺武経社長は「世界中どこにいても国内と同じサービス,国内にいても世界中のサービスを受けられるようになる」と胸を張った。
今回のように,世界の有力インターネットサービス業者が手を組むのは初めてのこと。7社の会員総数は10月末現在で2063万人と,AOLに匹敵する規模になる。加盟するISPは以下の通り。
サービス名称 | 企業(所在国) |
@nifty | ニフティ(日本) |
EarthLink | EarthLink(米国) |
Netvigator | Pacific Century CyberWorks(香港) |
SingNet | SingNet PTE(シンガポール) |
T-Online | T-Online International(ドイツ) |
Unitel | Unitel(韓国) |
UOL | Universo Online(ブラジル) |
具体的なサービスとしては,まず相互のアクセスポイントを共有するローミングサービスがある。これまで,海外で現地の提携ISPに接続した場合には,毎分数十円の追加料金が必要だったが,アライアンスに加わった7社に関する限り,将来的にこれをすべてなくす。10月17日にSingNet PTEと@niftyの間で開始し,シンガポール発日本向けの接続に適用される予定だ。また,ほかの国でも年内にはサービスを始める。
さらに,各ISPが抱えるECサイトをそれぞれの国に紹介するeコマースの提携もある。現地のISPが他国の優良ECサイトのコンテンツを「ある程度」(ニフティ)翻訳し,各ローカルマーケットに紹介。将来的には,国際決済システムも提供したいという。このほか,IMの相互接続や普及の促進,モバイル・ブロードバンド向け新規サービスの開拓などに7社が共同で取り組む方針だ。「各国のISPがそれぞれのマーケットを抱えて連携する。インターネット時代にふさわしいアライアンスだ」(渡辺氏)。
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