News 2001年1月15日 09:15 PM 更新

米Disney,日本発のオンラインゲームを世界へ

米Walt Disneyは15日,オンラインゲーム事業の立ち上げに際してスクウェアならびにティーアンドイーソフトと提携したと発表した。

 米Walt Disneyのインターネット部門であるDisney Internet Groupならびにコンシューマープロダクト部門の子会社であるDisney Interactiveは1月15日,ティーアンドイーソフトと提携し,有料会員制のオンラインゲームサービス「Disney Game World」(DGW:仮称)を立ち上げると発表した。2002年上半期開始予定で,まずは日本・韓国・台湾・シンガポールなどアジア地域においてDGWのWebサイトを開設する。ティーアンドイーソフトは,ゴルフゲームの「遙かなるオーガスタ」などで知られるゲームメーカー。


Disney Game Worldを発表するDisney Interactive社長のJan Smith氏

 3社が共同で提供するオンラインゲームの詳細は未定だが,ティーアンドイーソフトの丸山嘉浩特別顧問は,「PCだけでなく,ネットワーク対応のプレイステーション2やXboxも視野に入れたゲーム開発を行う。内容としては,Disneyものだけに,3歳以上が対象年齢となる家族向けのゲームになるだろう」とコメント。料金は,「月額で500〜1000円を想定している」(同氏)という。

 「米国では,EverQuestが月額10ドルにもかかわらず20万のユーザーを獲得している。DGWeは,オタク向けのEverQuestとは異なり,一般のユーザーを対象にする分,市場も大きくなる。ティーアンドイーソフトは,Disneyとの提携を契機に,ネットワーク事業を強化していく」(同氏)

 一方,Disneyは現在,インターネットビジネスとして,ポータルサイトのGo.comをはじめ,ESPN.comやABCNEWS.comなどのニュースサイトを展開しているが,Disney Interactive社長のJan Smith氏は,「オンラインゲームは,ブロードバンド時代のキラーコンテンツとなる」とDGWをインターネット事業の中核として展開していくと強調。「ティーアンドイーソフトとの提携は,今後巨大なマーケットとなるアジアを取り込むのに不可欠なものだ。日本のゲームはクオリティが高い。アジアをステップとして,全世界にDGWを展開していく」(同氏)と語った。

 なお,ティーアンドイーソフトは今回の提携に際して75億円の転換社債を発行。Walt Disneyに55億円,DGWに協力するスクウェアに10億円を割り当てる計画だ。また,Dinseyはティーアンドイーソフトに取締役を派遣する予定で,ティーアンドイーソフトは,実質的にDisneyの傘下に入ることとなる。

関連リンク
▼ Disney Internet Group
▼ Disney Interactive
▼ ティーアンドイーソフト

[中村琢磨, ITmedia]

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