News 2001年1月30日 08:11 PM 更新

スリーコムとソリトン,CATV事業者向けにFTTH対応ケーブルモデムを販売

スリーコム ジャパンとソリトンシステムズは,NTT地域会社の「CATV映像伝送サービス」に対応したケーブルモデムを開発した。

 スリーコム ジャパンとソリトンシステムズは1月30日,NTT東西地域会社が光ファイバー網を利用してCATV事業者向けに提供する「CATV映像伝送サービス」に対応した加入者宅用ケーブルモデムを開発したと発表した。ソリトンシステムズが,2月1日より全国のCATV事業者に対して販売を開始する。販売目標は,初年度で30社10万台。

 CATV事業者は,NTT地域会社が加入者宅まで敷設する光ファイバー網(FTTH)を利用することで,伝送路設備の更新ならびに新規敷設が不要になり,設備投資を軽減することができる。利用者は,光ファイバーによるインターネット接続に加え,CATVのプログラムも視聴することも可能だ。

 スリーコムでは,既存のケーブルモデムをベースに,FTTH対応の製品を開発。加入者宅側では,ONU(Optical Network Unit)に接続して利用する。最大伝送スループットは10Mbps。ハブを介して1台のモデムに最大15台までPCを接続することが可能だ。またソリトンシステムズは,CATV事業者側に設置するCMTS(Cable Modem Termination System)の販売も行う(価格は450万円)。スリーコムによれば,既にタウンテレビ南横浜,ならびに愛媛CATVの2社が実証実験を行っているが,スループットは「複数ユーザーで共有するため,実測値では512Kbps程度」(同社)だという。

 「現在,全国にCATV事業者は約680社いるが,黒字経営なのはそのうち1割程度にすぎない。さらに,自社のサービスエリアの全てにホームパスを構築している事業者はほとんどいないというのが実情だ。FTTHを利用することで,CATV事業者はユーザーによりクオリティの高いサービスを提供することができる」(スリーコムの土本良司社長)

関連リンク
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[ITmedia]

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