News 2001年2月15日 11:39 PM 更新

組込みの前にハードケース――PalmのBluetooth戦略

Palm OS開発者会議の「Palm Source」では,Bluetoothモジュール内蔵のハードケースが紹介された。

 Palm OSの開発者会議「Palm Source Forum Tokyo 2001」で2月15日,米PalmのデベロッパーサポートエンジニアのGeoff Richmond氏は同社のBluetoothへの取り組みについて,デモを交えながら説明した。

 Geoff氏は,PalmデバイスへのBluetoothモジュール内蔵は規定路線だとしながらも,それが実現されるには「(モジュールの)価格低下が必須条件。それまでは,アドオンという形で提供する」と話す。

 アドオンタイプのBluetoothモジュールとしては,ソニーが「CLIE」向けにメモリースティック型のモジュールを計画しているほか,米Handspringや松下電器産業もそれぞれSpringboardならびにSDカード型のモジュールを開発中だ。Palm自身も,SDカードスロット搭載のPalmデバイスを開発する意向を明らかにしているが,Geoff氏はこの日,もう1つの可能性として「Bluetooth Hardcase」のプロトタイプを紹介した。


Bluetooth Hardcaseを掲げるGeoff氏。このハードケースには,Bluetoothチップが内蔵され,シリアルポート経由でPalmデバイスにデータを伝送することができる


Bluetooth Hardcaseの内部構造


周辺のBluetooth機器を検索しているところ


Bluetooh Hardcaseを使って,実際に2台のPalmデバイスで○×ゲームの対戦をしてみせた

 なお,Geoff氏によれば,Palmでは開発者向けに2001年第2四半期よりPalm Vxシリーズ向けのBluetooth Hardcaseリファレンスデザインを配布する予定だという。「PalmデバイスにBluetoothモジュールが統合されるのは,2002年か2003年頃になるだろう」(同氏)

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[中村琢磨, ITmedia]

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