News: IDF 2001プレビュー 2001年2月27日 10:56 PM 更新

IDF 2001プレビュー:Itaniumの導入とPentium 4の大衆化を進めるIntel

今回のIDFは,「McKinley」のデモやItaniumシステム立ち上げなど,サーバの話題が豊富だ。ショウケース会場には,Itanium関連製品を集めたパビリオンが配置されている。

 米カリフォルニア州サンノゼにおいて,2月27日から「Intel Developers Forum 2001 Spring」が開催される。21世紀最初のIDFとなる今回は,次世代Itaniumの「McKinley」がデモされるほか,MercedベースのItaniumシステム立ち上げ,関連製品の発表など,サーバ側の話題が多い。

初日はサーバ製品を中心に紹介

 今回のIDFは,出荷が遅れがちだったMercedベースのItanium製品の実質的なローンチになるだろう。明日からの開催を控え,ショウケース会場の中央にはItanium関連プロダクトを集めたパビリオンが配置されている。


Itanium関連製品がずらりと並ぶ展示会場


次世代のPentium IIIに採用される478ピンパッケージ

 初日の基調講演では,インターネット市場のさらなる見通しと,それを支えるためのビルディングブロックの提供といった話を,CEOのCraig Barrett氏が披露することになるはずだ。そして,Intelの重要性をアピールするために,インターネットのインフラを支える製品として,Itaniumのメリットを強調するに違いない。

 さらに,基調講演ではMercedコアの次世代版となるMcKinleyの実働デモが行われる予定。Mercedを遙かに凌ぐというMcKinleyで,将来のインターネットを支えるサーバを創出するビルディングブロックを提供する。

 2日目はピアツーピア技術,3日目にはデスクトップ関連技術の基調講演が続いている。

デスクトップPCユーザーにパワーはまだまだ必要

 ソフトウェアの進化速度が遅くなっている現在,プロセッサパフォーマンスだけで顧客の興味を引くことはできない。全く興味がないわけではないが,コストに対する目が厳しくなってきたことで,ハイエンドの製品立ち上げは以前より難しくなっているといえそうだ。もちろん,Intelにとってそれはあまりいい傾向ではない。

 Intelは,デスクトップPCの戦略において,これまで同様に繰り返しパフォーマンスの必要性を訴えている。Intelの主張は次の3つ。

1.現場のユーザーは,より高い競争力を得るため,より生産性の高い道具を求めている

2.今日のアプリケーションとともに,未来のアプリケーションでも使えるものでなければならない

3.その時点で最大の投資効果を得られる製品でなければならない

 この3つから,IntelはPentium 4の必要性を説く。また,「PowerPoint」や電子メール,SAPなどのアプリケーションが,ハイエンドプロセッサとローエンドプロセッサで,現時点でも2倍のパフォーマンス差があると主張。この差(ローエンドとハイエンドのパフォーマンス差)は,今後さらに広がっていくとの見通しを示している。ハイエンドプロセッサは高速であるが故に新しいアプリケーションを生み出し,新しいアプリケーションがさらなるプロセッサパワーを求めるという相乗効果で高速プロセッサを生み出す。一方で,現在のアプリケーションに満足する層は,ローエンド製品を選び,ハイエンドとの差は開き続けるということだ。

 そしてあらかじめアナウンスされているように,Intelは次世代のPentium 4(Northwood)と新チップセット(Brookdale)によって,今年後半からアグレッシブにPentium 4の普及戦略を推し進める。

関連記事
▼ Intel,2002年をめどに新モバイルチップ開発
▼ Pentium 4,今年のクリスマスギフトにはNG
▼ Intel,Pentium 4“大衆化”計画を前倒し

[本田雅一, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.