News 2001年3月6日 02:19 PM 更新

東京めたりっく通信の新サービス「meta+」とは?

東京めたりっく通信が「すべてのユーザーをコンテンツプロバイダーにする」新しいサービスを発表した。

 東京めたりっく通信が,新しいISPサービスを展開しようとしている。自らを「BSP」(Broadband Internet Service Provider)と位置付ける戦略は,標準的なサービスでストリーミング機能を持った大容量サーバスペースを提供し,「すべてのユーザーをコンテンツプロバイダーにする」(同社)というものだ。

 まず,ADSLの月額利用料(下り最大1.5Mbpsで5500円)に含まれるISPサービスを, 料金はそのままで「meta+ Basic」(めたぷらすべーしっく)へとリニューアル。動画配信機能の「“meta+ Basic”BroadStreamWeb」を追加する。サーバスペースは標準100Mバイトとなり,オプションの「BroadStreamWeb Heavy」(有料)を追加すれ ば,1Gバイトまで拡張可能だ。また,メールも「“meta+ Basic”BroadMail」となり,メールボックスの容量が原則無制限,1通のメール容量も100Mバイトまでと,従来にない大きさを実現した。これにより,ユーザーは,デジタルビデオなどで撮影した映像コンテンツをメールに添付して交換したり,自分のWebページで公開するといったことが可能になるという。もちろん,同社の回線契約者以外でも閲覧することはできる。

事業者を取り込むmeta+ Broadcaster

 より本格的なコンテンツ配信を希望するユーザーや事業者には,「meta+Broadcaster」と「meta+ Housing」が提供される。Broadcasterは,SDSL回線を使ってNOC(ネットワークオペレーションセンター)内に置かれた大規模配信装置にコンテンツを送り,チャンネル・時間枠を制御した上でリアルタイム配信するというもの。当初は,10〜30チャンネルが用意され,最大1Mbpsのストリーミング動画を10万人に一斉放送できる。配信システムは,Real MediaとQuickTimeの両方が用意されるため,PCやMacintoshに標準でバンドルされるプレーヤーで視聴可能だ。著作権管理機能は東京めたりっく通信が提供するほか,認証および課金システムの追加も予定しているという。当初は試験期間という位置付けとし,半年後を目途に商用化する構えだ。

 「試験期間中は無料とし,コンテンツの誘致を目指す。基本的にコンテンツプロバイダーがサービスの主体となるが,われわれもポータルサイトを構築して支援する予定だ」(同社)。

 meta+ Housingでは,最低3Uから1U単位のサーバハウジングを用意した。初期費用は15万円。月額料金は1Uの場合で3万円,1ラックを丸ごとレンタルする場合は30万円となる。

 東京めたりっく通信の戦略は,ソニーの「PercasTV」などに近いものだ。しかし,meta+ Broadcasterの特徴は,同社のネットワークに直結されているために,「網内であれば,ボトルネックのない環境で配信できる」(同社)ということ。動画配信だけではなく,今後はASP事業などの可能性も広がるとしている。

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▼ 東京めたりっく通信

[芹澤隆徳, ITmedia]

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