News 2001年3月8日 08:52 PM 更新

2000年国内プリンタ市場,成長ペースは鈍化

日本ガートナーグループによると,2000年の国内プリンタ出荷台数は前年比19.1%増の821万台。またメーカー別ではキャノンが3割台にシェアを回復した。

 日本ガートナーグループのデータクエスト部門は3月6日,2000年における国内プリンタ市場調査結果を公表した。出荷台数は前年比19.1%増の821万台。44.6%の成長を記録した1999年から大きく減速したものの,ガートナーでは「年間を通じて堅調だった」と評価している。また総出荷金額では,インクジェットプリンタの低価格化が影響し,前年比3.6%減の4558億4700万円にとどまった。

 タイプ別では,インクジェットプリンタが前年比31.3%増となる671万台を出荷。ガートナーでは,「あいさつ状印刷での利用が一般化したことや,低価格モデルとPCのバンドル販売が積極的に行われたことなどから順調に市場を拡大した」と分析する。ただ金額ベースでは,前年比14.3%増の1867億8000万円にとどまり,低価格化の影響で台数ほどの成長は見られなかった。

 一方,1999年には96.4%という記録的な伸びを示したカラーページプリンタ市場だが,2000年は前年比38.8%増の13万7000台にとどまった。ガートナーでは今後の動向について,「2000年後半から今年初めにかけて,毎分20枚以上の高速印刷が可能な製品が投入された。モノクロとの置き換えが進むか注目される」としている。

 また,全体のメーカー別シェアでは,セイコーエプソンが8%ほど減少したものの41.9%でトップを維持。2位のキヤノンは,昨年から5%増やして32.6%と3割台にシェアを回復した。また3位にはNEC(8.7%)が返り咲き。昨年2桁を達成した日本ヒューレット・パッカードは5.1%で4位に転落した。

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