News 2001年3月27日 11:27 PM 更新

東急CATVのネット接続サービス,「混雑時でも1Mbps」に

東急ケーブルテレビジョンなど3社は,「安定的に1Mbps」が出るようにサービスを強化すると発表した。

 東急ケーブルテレビジョン,東京急行電鉄,ソニーの3社は3月27日,今年秋のインターネット接続サービス強化に向けたプランを発表した。東京急行とソニーは昨年6月,東急ケーブルのサービスを支援する形で提携(2000年6月30日の記事参照)している。その際,ソニーは東急ケーブルに100億円の出資を行っているが,さらに今回,東急ケーブルが発行する新株の5%を取得することが明らかにされた。

 東急ケーブルでは,チャンネル数を増やすとともに通信用に割り当てている帯域を増やすことで,通信速度の向上を図る。東急ケーブルのインターネット接続サービスでは,接続速度の上限を設けておらず,通信速度は,CATVモデムが対応可能な14.3Mbpsが最大値とされている。同社では実効速度を公開していないが,今年の秋からは「安定的に1Mbps」(東急ケーブル)が出るようになるとしている。

 ただし,この通信速度を実現するには,CATV網がHFC(Hybrid Fiber Coax)化されていることが前提となる。東急ケーブルでは現在,同社CATV網のHFC化を推進していいるが,全エリアがHFC化されるのは2003年の見込み。HFCは,光/同軸ハイブリッドのシステム。各放送センターとユーザー宅の間に光ノード装置を設置し,放送センターと光ノード装置の間は光ファイバーで,ノードとユーザー宅は同軸ケーブルで接続することになる。光ノード装置から先はサービス提供世帯数が限定されるので,上り方向のトラフィックの輻輳を軽減できるなどのメリットがある。東急ケーブルによれば,光ノード装置には1000世帯単位で収容されるという。

 このほか東急ケーブルでは,ソニー主導のもと,マルチキャスト配信環境の整備や課金・認証システムの構築に取り組む計画だ。

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[中村琢磨, ITmedia]

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