News 2001年5月16日 10:32 PM 更新

5年後には会員数1000万人――ライブドア

登録会員数が100万人を突破したライブドア。広告収入依存型の無料プロバイダーに限界論も叫ばれる中,1年以内に200万人,5年後1000万人の会員獲得を目指す。

 無料プロバイダーのライブドアは16日,今年5月で登録会員数が100万人を突破したのをうけ,記者発表を実施。都内ホテルで行われた発表会では,前刀禎明会長やセオドール・ミラー社長が今後の事業展開について語った。


ライブドアの前刀禎明会長

 同社では通信環境の整備と収益拡大を図るため,東京通信ネットワークと大阪メディアポートの2社との業務提携を新たに発表している。既に回線提供を受けているMCIワールドコム・ジャパンと日本テレコムに加え,フリービット・ドットコムとの提携も強化し,専用アクセスポイントの大幅増設を実施。今年7月までに現在の77地域から197地域へ大幅に拡大するという。また,業務提携による通信事業者からの利用促進費やメールマーケティング事業など新たな収入源で収益基盤の強化を図る。

 さらに,同社株主でもあるNewbridge Capitalの株主割当増資契約を3月21日付けで締結。この増資により,今年5月末時点の資本金は約30億円となる予定だ。

 また,ポータルサイト「livedoor.com」のリニューアル計画も発表した。使いやすさの向上,ナビゲーションの強化,新しいコンテンツの導入などが盛り込まれている。

 昨年話題になった無料プロバイダー「ゼロ」が,今年3月に原則有料化の方針を打ち出したことから,無料プロバイダーの経営を不安視する向きもある中,前刀会長は「ライブドアはブランドの確立,会員の早期獲得,戦略的提携,そして一番重要といえる安定的な収入源の確立を行うことができた」とし,他の無料プロバイダーとの違いを強調。特にブランディング戦略での成功を挙げ,「差別化された今までにはない新しいプロバイダーというブランドイメージで,まず30万人というベースの会員を獲得した。続いて昨年5月に有名タレントを起用し,30万人の口コミを利用して会員獲得をはかり,結果として100万人を達成することができた」と100万人会員獲得の経緯を説明した。

 また,「オンライン広告収入も大手プロバイダー各社が伸び悩む中,ライブドアでは月平均20〜30%ほど伸ばしている」(ミラー社長)と,経営基盤となる広告収入も順調に推移している点を強調する。来年前半には短期黒字も見込んでいるという。


ライブドア新イメージキャラクターMr.Knocks

 発表会では,同社の新しいブランドイメージキャラクター「Mr.Knocks」を紹介。「Hello Mr.Knocks」と銘打ったキャンペーンを展開し,テレビCMも積極的に行って,新たな会員獲得を図るという。前刀会長は「今回,Mr.Knocksのキャンペーン展開により,身近なライブドアというイメージを印象付けさせていく。やはり会員の数はプロバイダーの力となる。1年以内に200万人,5年後には1000万人の会員獲得を目指す」と語った。

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[西坂真人, ITmedia]

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