News | 2001年5月30日 11:56 PM 更新 |
先週末のナナオ新製品内覧会場で,興味深い話を耳にした。今年に入って価格が急落している液晶ディスプレイが,夏頃には値上がりするかもしれないというのだ。「クリスタルサイクルの落ち込みが最近現れている。液晶パネル供給メーカーも,15インチ以下の液晶パネルに関しては生産調整に入っているようだ」(ナナオ関係者)とのこと。
クリスタルサイクル? 聞き慣れない言葉だが,半導体の分野で数年ごとに訪れる需給バランスの波「シリコンサイクル」と同じように,液晶ディスプレイ市場にも数年ごとに需給バランスの波が発生するクリスタルサイクルという現象があるのだ。
このところの液晶ディスプレイの普及は目覚しく,パソコンメーカーの新製品でも,液晶ディスプレイモデルがメイン商品となるケースが増えている。一昨年末頃から液晶ディスプレイの需要が増え始め,液晶パネル供給メーカーは大幅な設備投資で生産キャパシティを上げていった。さらに,液晶パネル生産を国策とする韓国や台湾での生産も増えており,このような状況が,液晶パネルの供給過剰につながっているという。
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4万円を切る低価格で話題――ディナーの液晶ディスプレイ |
現在,17インチのCRTディスプレイが,3万〜5万円台で買える。液晶ディスプレイも,17インチCRTぐらいの価格になってもらいたいものだが,1インチ1万円と言われていた一昔前のことを考えると,15インチで7〜8万円台という現在の液晶ディスプレイの安さは,やはり喜ばしい限りだ。ユーザーとしては安ければ安いほどいいだろうが,ディスプレイは,ある程度長く使うもの。パソコンは買い換えても,ディスプレイはそのまま使うというユーザーも多い。常に使用するインタフェースとしては,マウスやキーボード並み,いやそれ以上に重要な周辺機器かも知れない。4万円の低価格機から選べる今年の夏は,液晶ディスプレイの買い時かも?
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