News 2001年6月27日 08:29 PM 更新

Javaアプレットで3D画像を──“低料金”で普及を狙うヤッパ

Javaアプレットでショッピングサイトの「3D化」を計画するヤッパ。3D画像は,2万4000円/個から制作する。

 イスラエルのMonfortが開発した,Javaによる3D画像作成技術の販売ライセンスを国内独占契約。「商品カタログ3D化」のソリューションとして,楽天やヤフーに売り込もうとしている企業がある。昨年12月27日に設立されたばかりのベンチャー企業,ヤッパだ。

 Quicktimeなどの3D技術を使い,自動車メーカーやPCメーカーが自社製品を紹介しているのを時折り見かける。ただ,それが爆発的に普及しているかといえば,決してそうでもない。「画像は全て3Dになるべきだ」というポリシーを持つヤッパでは,3D画像がブレイクしない理由について,「プラグインが必要なうえファイルサイズが大きい」からだと主張する。

 Monfortのツールでは,6枚の画像データから3D画像を作成した場合で,アプレットの容量は約100Kバイト。CADデータから3D画像を制作することも可能だが,その場合はもう少しファイルサイズが大きくなるという。当然,PCのパフォーマンスによっては動作が遅くなることもあるが,モバイルPentium III搭載ノートPCでデモンストレーションを行っていたヤッパでは,「このくらいのマシンなら全く問題はない」と説明する。

 ヤッパのビジネスモデルは,Javaベース3D画像の生産・販売。現在のところ,Monfortのオーサリングツールを外部に販売する予定はない。3D画像の制作期間は1〜2日で,発注から5営業日以内にインターネット上に公開できるようになるという。制作費用は,1画像につき2万4000〜5万円。ヤッパでは「2D画像の制作料金なみ」とアピールする。なお,売り上げは,初年度が,3万3000個の受注で8億1300万円を見込んでいる。

 まずは,このビジネスが柱となるヤッパ。同社の伊藤正裕社長は,「調査のために,ある制作会社に3D画像の制作費を見積もってもらったところ,30万円かかると言われた。例えば,3000円の商品にそんなにお金をかけてもしょうがない。だが,2〜3万円だったらやってみようという気になるだろう」と話す。

 ちなみに,伊藤社長はこの6月に大阪のインターナショナルスクールを卒業したばかりの若干17歳。資本金の4200万円は,伊藤社長の親族が出資したものだという。

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[中村琢磨, ITmedia]

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