News 2001年7月4日 11:09 PM 更新

ウワサの「白いマザーボード」の評判は?

おそらく世界初の白いマザーボード「ABIT CASPER」のお披露目パーティが販売関係者などを集めて開かれた。仕入れ担当者たちはこの異色マザーをどう見たのだろうか。

 台湾ABITとその国内販売代理店であるバーテックスリンクは7月4日,マスコミや販売店関係者を集めて船上パーティを開催。新製品の白いマザーボード「ABIT CASPER」を売り込んだ。「ABITが特定の市場に対して特別な製品を投入するのは初めて」(ABITセールスディレクターのJack Ma氏)ということもあって,プロモーションに熱が入るのも当然だ。


パーティー会場に並べられたCASPER。白いマザーは,黄色など薄い色の基板を特別にコーティングして製造したという

 ABITでは,CASPERで“自作派の女性ユーザー”を取り込みたい考えだという。「PC雑誌などで女性のDIYユーザーが増えていると知った。清潔感のある白なら女性ユーザーに受け入れられるだろう」(ABITマーケティング部のIzumi Fukuba氏)。

 マザーボードなど,組み立ててしまえば外からは見えないと思うのだが,女性向けということで,下着のように“見えないところのお洒落”的な発想で開発されたのだろうか。それでも,組み立てっぱなしできょう体を開けなければ,埃まみれになって何色だか分からなくなってしまのがオチだろう。

売れ筋本命?

 さて,この白いマザーボード,Intel 815E BStep対応で,TualatinのFC-PGA2をサポートする(詳細は6月21日の記事参照)。製品の評価については,「色にこだわる前にハード面で頑張ってもらいたい」と漏らす販売店もいたが,全般的には「夏商戦の目玉として店頭に置きたい」という声の方が多かったようだ。

 パーティー会場ではさっそく,「もう注文したの?」「どれぐらい? イチヨンとか?」「いやもうちょっとうえ。イチハチだよ」「そんなに!」などと情報交換する販売店関係者も。

 また,秋葉原系某大手ショップの仕入れ担当者は,「AOpenが限定発売したブラックのマザーボードは,あっという間に完売した。CASPERも同様に売れ筋になるだろう。マザーボードは評判に左右されやすい商品だが,この手の製品はPC雑誌などが飛びつくのが常で,雑誌の表紙になったりすると爆発的に売れる」と見る。その場合,「地方からの通信販売希望が激増する」のが特徴だという。

 パーティー終了後,Fukuba氏はこっそり,「女性向けというのも全く嘘ではないが,色を変えれば売れると思ったのも確か」と明かした。マザーボード市場,仁義なき戦いである。

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[中村琢磨, ITmedia]

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