News 2001年7月9日 11:55 PM 更新

ロボットの操縦やリニアモーターカーを体験できる──日本科学未来館が明日オープン

7月10日より一般公開が始まる東京・お台場の「日本科学未来館」。まるでロボットのパイロットになったような気がする「ライド・カム」など,アニメファンにはたまらないエキサイティングな展示も。

 7月9日,正式オープンを翌日に控え,「日本科学未来館」(通称:みらいCAN)がプレス向けに公開された。高性能低公害車から,ロボット,そして超伝導体を利用したリニアモーターカーまで,21世紀を創る最先端技術に触れられる展示フロアの模様を,フォトレポートでお伝えしよう。

モンスター電気自動車「KAZ」

 地上8階・地下2階建ての日本科学未来館。来場者をまず出迎えてくれるのは,高性能電気自動車の「KAZ」だ。KAZは,慶応義塾大学環境情報学部の清水浩教授の研究グループが科学技術振興事業団の支援を受け,3年半をかけて開発した。

 KAZの特徴は,「ガソリン車にも劣らない能力」(清水教授)を秘めているところ。8輪車という特徴的なデザインのKAZは,各ホイールの内側にモータを装備。従来の自動車のようにシャフトでタイヤに動力を伝えるのではなく,1つのモーターで1つのタイヤを回転させるため「パワーロスを最小限に抑えることが可能」(同)。これによって,最大出力は580馬力を実現,最高速度は311?に達するというモンスターマシンだ。ガソリン車に劣らないどころか,アウトバーンでフェラーリやポルシェをぶち抜くこともできそうだ。

 また,バッテリーにはリチウムイオン電池を使用し,1回の充電で300キロ走破できるという(動力系の部品が非常に少ないため,スペースのほとんどをバッテリー設置スペースに使用している)。

虫ロボットのパイロットに!?

 日本科学未来館の3階。「技術革新と未来」がテーマのこのフロアでは,ヒューマノイドロボット「PINO」にお目にかかれるほか,常設ではないものの定期的にホンダの「ASIMO」のデモンストレーションも行われる予定。一般公開後には最も人気を集めそうな同フロアだが,中でも混雑が予想されるのは,インタラクティブモーション・プラットフォームと名付けられた「ライド・カム」だ。

 ライド・カムは,「自らロボットに乗り込んで操縦している気分になれる」というもの。ロボット(虫型)が動き回るステージと,シミュレーションライドシステムならびに半球スクリーンが設置されたコックピットから構成される。ロボットの頭部にはCCDカメラが搭載してあり,その映像が半球スクリーンに立体映像として映し出されるわけだ。そして,ライドシステムはロボットと連動し,ロボットが動くたびに上下左右に激しく動く。気分はまさにパイロットだ。

 なお,操縦は,1人が「右足」,もう1人が「左足」を担当することになっているので,息が合わないとなかなか思うように動かすことができない。そのため,コックピット内には,「右旋回! 後退! 撃て!」などの怒号が飛び交うことになるのは間違いない(ちなみに,ミサイルは出ない)。

 またステージには,ライドシステムから操縦するロボットのほかに,順番待ちの人が操縦方法を練習するためのロボットがあるのだが,「衝突すると,ライド側にはかなりの衝撃が伝わる」(同)というから適当に操縦するのは御法度だ。もちろん,“衝撃リミッタ―”があるので,スピードにのってもう1つのロボットと正面衝突しても,むち打ちになるということはない。

 このライド・カム,担当者によればエンターテインメント施設での実用化が考えられるという。「具体的に何か計画があるわけではないが,イメージしたのはガンダム。ロボットを操縦している瞬間を,リアルな体験として味わってもらいたい」(同)。

 「ロボットとカメラ」という組み合わせでは,CCDカメラ付きのレスキューロボットもある。レスキューロボットは,今年7月下旬に大阪でコンテストが開催されるなど,ロボットの研究でも盛り上がっている分野だ。

 展示会中央のステージでは,震災で家屋やビルが崩れたと想定して,蛇型のレスキューロボットが瓦礫の中をくぐりぬけながら,要救助者を見つけ出すというデモンストレーションが披露された。もちろん,蛇型のためこのロボットがけが人などを救助することはできないのだが,「助け出すことよりも,生き埋めになっている人を発見することのほうが何倍も難しい」(説明員)というから,レスキューロボットの実用化にはかなりの期待がかかっているようだ。

超伝導体リニアモーターカーも

 日本科学未来館のシンボルマークである200万分の1スケールの地球の球体ディスプレイ「GEO-COSMOS」の下を通過するのは,超伝導リニアモーターカーの「みらいCANマグレブ」号だ。超伝導体と永久磁石が生み出す「磁気浮上」の効果によって,2〜3センチ浮いたままレーン上を周回する光景は感動もの。

 米国航空宇宙局からリアルタイムでデータを受信し,刻一刻と変わる“地球の姿”を映し出すGEO-COSMOSと,超伝導リニアモーターカー。ここは,日本科学未来館の中で一番,未来が感じられる場所ではないだろうか。

 日本科学未来館 は,7月10日午前10時より一般公開が始まる。入館料は,大人が500円。小人(18歳以下)は200円。アクセスは,東京臨海新交通ゆりかもめの「船の科学館駅」から徒歩5分,「テレコムセンター駅」からは徒歩4分。館長は宇宙飛行士の毛利衛氏。

関連リンク
▼ 日本科学未来館

[中村琢磨, ITmedia]

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