News 2001年8月24日　11:59 PM 更新

クリエイティブメディア，新チップ搭載のサウンドカード「Sound Blaster Audigyシリーズ」を発表(2)

　例えば，音響効果が臨場感を盛り上げるホラーゲームがあったとする。ホールに立った主人公に聞こえてくるサウンドは時計の音，ガイコツの笑い声，井戸の音などだ。これまでのサウンドカードでは，これらのサウンドを同時にエフェクト処理することが難しく，臨場感の乏しい音響になっていた。

　これがSound Blaster Audigyでは，「ホールに置いてある目の前」の時計の音，「ホール扉むこうの廊下から近づいてくる」ガイコツの笑い声，「ホールの外にある井戸に現れたゴーストが近づいてくる音」というように，臨場感あふれる音響を作り出すのだ。それぞれの音響特性をリアルタイムで処理することで，複数のエフェクトが同時に行われ，「今までにないリアルなゲームが体験できる」（同社）というわけだ。


これまでのサウンドカードでは出せなかった臨場感を作り出すことができる（拡大画像）

　EAX ADVANCED HD技術は，ゲームサウンドばかりではなく，音楽再生にも生かされている。

　アナログソースからMP3やWMAへのエンコーディング時に，不快なヒスノイズやスクラッチ音を低減することができる「オーディオクリーンアップ」機能や，ピッチやオーディオクオリティを損なわずに再生スピードの変化をつけることができる「タイムスケーリング」，特定の周波数レンジをリダイレクトすることで通常のステレオ音源からサラウンドサウンドを作りだす「DREAM」など，充実したオーディオ再生機能もEAX ADVANCED HD技術によるものだ。


ヒスノイズやスクラッチ音を低減できるオーディオクリーンアップ機能を搭載

　ハード面では，オンボードで24ビット/96KHzのDACを装備し，S/N比100デシベルの5.1チャンネル出力が可能。ソフトウェアによるドルビーデジタルデコーディングにより，DVDムービーが迫力あるサウンドで楽しめるという。Audigy Platinum eXとAudigy Platinumには，ファイル再生の操作も手元で可能なワイヤレスリモコンが同梱されている。

　また，IEEE1394と完全互換の「SB1394ポート」で最大400Mバイト/秒の高速なデータ転送が可能だ。DVカメラ，ハードディスク，外付CD-RWドライブといったIEEE1394対応デバイスに，最大で400Mbpsの高速データ転送ができる。


「SB1394ポート」によって，IEEE1394コネクタを持つデバイスとの接続を可能にした

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[西坂真人， ITmedia]