News 2001年9月14日 09:21 PM 更新

ATI,同社最速グラフィックスカード「RADEON8500」を国内発表(2)

 イルカが泳いでいるCGでは,滑らかな表面にライトが当たる様子がよく分かり,ワイヤーフレーム表示では従来製品よりポリゴン数が増えてより多くのテクスチャ処理が行える点が見てとれる。


TRUFORMによってイルカの曲線が表現され,ライティング効果もよく分かる

 またRADEON 8500では,DirectX 8.1サポートを追加したPixel Shader技術「SMARTSHADER」を搭載している。GeForce3の全特殊効果をカバーし,さらに強化を図っているSMARTSHADERは,単一パス内で取り扱えるテクスチャが4テクスチャから6テクスチャに増えている。

 頂点シェーダは,カスタム頂点ライティング,カスタムスキニング,ブレンディングといったリアルなグラフィック効果が作り出すことができ,まるで写真のような効果を生み出せる。

 このSMARTSHADERによって,リアルなスキンテクスチャや波打つ水面,シャドウ,そしてピクセル単位に変化するライティングといった効果が作成できる。


SMARTSHADERを使った女性の顔のCG。肌の質感や細やかな表情が表現できる

 そのほか,並列して動作するトランスフォームおよびライティングパイプラインが導入された「CHARISMA ENGINE II」や,高いパフォーマンスとメモリ効率を提供する「HYPERZ II」/「PIXEL TAPESTRY II」といった最新のグラフィック技術が盛りだくさんとなっっている。

 新RADEONシリーズは,メインストリーム市場をターゲットにした普及タイプのRADEON 7500も用意されている。これはコアクロック周波数270MHzのGPUを搭載する。VGAのほかDVIディスプレイ,デュアルモニタに対応。DirectX 8.0とOpenGLをサポートする。日本での出荷は10月頃で,実売価格は2万円台前半となる見込みだ。


メインストリーム市場をターゲットにしたRADEON 7500

 また,CAD/CAMやCG分野をターゲットにしたミッドレンジワークステーション向けグラフィックカード「FIRE GL 8800」も発表された。

 64MBのDDR SDRAMを搭載し,DVD再生やDVI,デュアルディスプレイに対応。OpenGL/DirectX 8.1をサポートする。日本での出荷は9月下旬頃で,実売価格は8万〜9万円前後となる予定だ。

 ATIは,本日発売の任天堂GAMECUBEのグラフィック設計を担当している。K.Y.ホー氏もメッセージの中で「GAMECUBEが発売した今日は,任天堂にとってもATIにとってもエキサイティングな日になった」と述べている。発表会場では,「Graphics by ATi」のロゴシールが貼られたGAMECUBEの展示が行われた。


「GAMECUBE IN STORE TODAY! Powered by ATI」と誇らしげに展示


本体に貼られたロゴシール。10ミリ角ほどで,目を凝らさないと「Graphics by ATi」の字が読めない……

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関連リンク
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[西坂真人, ITmedia]