News 2001年10月4日 10:18 PM 更新

ロボットが人間の表情を理解する?

ロボットが人間の表情を理解できるようになれば,新しいコミュニケーションが生まれるはずだ。表情認識システムを開発するJian-Kang博士は,「人間型ロボットの開発に大きく寄与する」と強調する。

 10月3日付けの「第4世代携帯電話で“スカウター”が現実のものに!?」の中で少しだけ触れた「表情認識システム」について,もう少し詳しく紹介しよう。

 このシステムは,経済産業省主導の「リアルワールド・コンピューティング(RWC)プロジェクト」の最終成果展示発表会場で,シンガポールのKent Ridge Digital Labs(KRDL)がデモンストレーションを行っていたものだ。

KDRLが開発した表情認識システム。眼鏡の有無を判別し,眼鏡を除去する機能も備える。写真では,「angry」と判定されている

 同システムではまず,顔の位置やパーツ,眼鏡,顔の向きなどを検出。続けて,顔を表現する上での特徴を,グラフィックソフトなどでも使われている「ニューロネットワーク技術」によって解析し,36パターンあるという“感情表現データベース”と照らし合わせる。結果は,「Happy」「Disgust」「Angry」「Surprise」の4種類で表示される。

 「動きや色,立体視特徴などの情報を統合して正確に“眼”の位置を検出する。この手法を用いて,多くのサンプルから顔の特徴を抽出し,精度の向上を図った。照明条件や背景の影響はほとんど受けない」(KDRLのWu Jian-Kang博士)。

 Jian-Kang博士は,この表情認識技術が,「多くのアプリケーションに応用されるだろう」と強調する。「セキュリティや人物検索といったアプリケーションをはじめ,バーチャルリアリティ技術と組み合わせることも可能だ」。

 ロボットも,応用分野の1つに挙げられる。既に,独立行政法人の産業技術総合研究所が開発したロボット「事情通」(Jijo-2)には,KDRLのシステムが搭載されいてる。Jijo-2は,音声対話機能を備えた移動型ロボットで,オフィスなどで来訪者の案内を行うことを目的に開発が進められている。


Jijo-2には,顔認識システムのみが搭載されている。人物がカメラに近づくと,自動的に顔と眼の位置を検出し,人物を認識することができる

 「顔や表情を認識することは,人間にとって極めて重要な能力である。これをコンピュータで実現することは,次世代ヒューマンインタフェースや人間型ロボットの開発に大きく寄与するはずだ」(Wu Jian-Kang博士)。

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[中村琢磨, ITmedia]

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