News 2002年1月28日 07:15 PM 更新

小型CPU搭載リモコン玩具,ロードマップは“自動車→列車→戦車→潜水艦”

赤外線を利用して遠隔操作可能な玩具「MICRO IRシリーズ」。コナミとタカラでは第1弾製品の大ヒットを受け,ラインアップ拡充に着手した。携帯電話やインターネットとの連動も視野に入っている。

 1月28日に開催されたコナミとタカラの共同製品発表会では,両社が共同開発した赤外線を利用してリモートコントロール可能な玩具「MICRO IR」シリーズの新製品が披露された。今度は,鉄道模型だ。

 「健全な大人の玩具」を標榜し,20代後半〜30代をターゲットに据えたMICRO IRシリーズの第1弾としてタカラから発売された「MICRO IR デジQ」(プロポ付きで4980円)。プロポと本体に小型8ビットCPU(1×0.5センチ)を内蔵し,デジタル信号によりモータ回転速度などを電子制御してしまうというチョロQファン“泣かせ”のこの製品は,発売2カ月で43万個を販売するヒット商品になった。

 今春にコナミが発売する「MICRO IR デジQトレイン」は,新幹線500系とプロポ,ならびに16本のレール(組み立てると縦27センチ×横75センチ)から構成される。赤外線により,前進・後進・加速・減速をコントロールすることが可能だ。また,コナミでは携帯電話ゲームと連動した遊び方なども提案していくという。価格は,7000円〜6000円程度になる見込みだ。


予め,列車にIDを割り振っておくことで,1台のプロポで線路上の複数の列車を制御可能(最大8台まで)。「同じレール上で列車の入れ替えや,ダイヤ運行など高度な運転テクニックも試すことができる」(コナミ)。写真のようなジオラマセットなどオプションも充実させていく予定だという


基本運転セットとして,新幹線500系が発売されるが,そのほか,300系や懐かしい0系の発売も予定されている。なお,車体にはニッケル水素バッテリーを搭載し,10分間の充電で約15分の走行が可能。「定期的に,新型車両を投入する。人気車両はもちろん,鉄道ファンにはたまらない隠れた名車両を予定している」(コナミ)


プロポのデザインも,鉄道模型らしくなった。プロポは同時に4台まで使用可能。つまり,同時に最大で32台の列車を運行できることになる


充電はプロポの「充電ヤード」で行う。IDの割当もここで行う

戦車や潜水艦も登場

 「2002年は,MICRO IRシリーズでのコラボレーションをさらに強化していく」(コナミ)という言葉通り,両社はデジQトレインにとどまらず,対戦可能な戦車型デジQ「MICRO IR コンバットデジQ」(コナミが販売),ならびに水中での遠隔操作が可能な潜水艦型デジQ「MICRO IR デジQダイバーギア」(タカラが販売)を製品化する計画だ。


デザインのクオリティが高い「コンバットデジQ」


戦車をモチーフにしたコンバットデジQは,キャタピラで走行し,急斜面や悪路の走破性は抜群。最大の特徴である「射撃機能」は,コンバットデジQ本体に搭載される赤外線の送信・受信機能を使ったもの。赤外線を照射されると,被弾したことになる。実際にBB弾を発射するわけではない


コンバットデジQ用のプロポ。砲撃するとプロポが振動するなど,本格的な作りになっている。なお価格は未定だが,「デジQよりも,少し高くなる程度」(コナミ)としている


こちらが デジQダイバーギア。何と,魚雷を発射することが可能! 入浴中でも遊べるように,プロポも防水にしてもらいたいものだ

 コナミとタカラでは,MICRO IRシリーズのラインアップを拡充するとともに,MICRO IRシステムの基幹であるCPUの拡張性を利用した製品・サービスも提供していく。まず,デジQ用に「デジプロポスペシャル」を発売する計画だ。

 デジプロポスペシャル (2002年4月発売予定:4980円)では,従来の走る・曲がるといった操作だけでなく,オーバーステア/アンダーステアといったセッティングから,ブレーキ性能まで,詳細なチューニングが可能となる。また,MICRO IRのサイトでは,プロポに入力することで「従来にない感動的な動き」を実現する“特殊コード”も公開する予定になっている。

 赤外線で操作するだけだったデジQからすれば,2002年登場予定のMICRO IRシリーズは大きな進化を遂げている。第1弾に続き,またまた大ヒットを記録しそうだ。

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[中村琢磨, ITmedia]

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