News | 2002年2月18日 07:12 PM 更新 |
日立製作所は2月18日,子供向けエデュテイメントサービス「クレバーアイランド」を2月21日より開始すると発表した。同日よりスタートする同社のエディテイメント総合ポータルサイト「マーブルタウン」の有料コンテンツの1つ。利用料金は6カ月契約が4000円,1年契約が7200円となり,1アカウントにつき子供3人まで利用できる。
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マーブルタウン(上)とクレバーアイランド(下) |
マーブルタウンは,同社が「ブロードバンド時代のバーチャルなプレイグラウンド(遊び場)」と位置付けている,子供向けエデュテイメント分野の総合ポータルサイト。MacromediaのFlashを使ったアニメーションと音声が中心となった構成となっている。「3〜8歳までの子供を対象に,楽しみながら学習できるように工夫されている」(同社)。
クレバーアイランドは米国のベンチャー「ALFY」社が提供しているエディテイメントサイトを日本語化したもので,マーブルタウン内の有料コンテンツ第一弾となる。インタラクティブなコンテンツを遊び感覚で楽しむことで,数の数え方やアルファベット,地理,英語の発音などが自然と学べる知育型エデュテイメントだ。マーブルタウンと同様に,Flashを使ったアニメーションと音声が中心となった構成になっており,日本語と英語が聞けるバイリンガル仕様となっている。
クレバーランドのコンテンツは2週間おきに修正/入れ替えを行うなど定期的に更新。サービス当初は約40種類を用意し,以後毎月2,3種類のペースで追加される予定。
「コンテンツ制作にあたっては,世界の心理学者や教育評論家の監修を受けており,米本国では絶大な人気を誇っている。DisneyやFoxkidsといった有名なエデュテイメントサイトと比べても,滞在時間,訪問回数ともにクレバーアイランドが上回っている」(同社)。
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他のエデュテイメントサイトとの比較。滞在時間,訪問回数ともにクレバーランドが上回っている |
利用者が子供ということを考慮して,パスワードで保護されたクローズドサイトとなっており,バナー広告の掲載はいっさい行わない。サイトには,保護者向けに「学習センター」を設けてあり,子供のアクセス/学習状況が確認できるほか,各コンテンツの概要や教育の狙いなどが紹介されている。
ALFY国際担当ディレクターのRobert Kyncl氏は「日本はブロードバンド夜明けを迎えているが,高速接続環境に相応しいコンテンツがなければ価値がない。日本社会が高水準の教育・学習に力を入れていることは世界的にも有名。クレバーアイランドのサービスを提供すには最高の場所」と,日本市場への期待を語った。
さて,このクレバーアイランドだが,日本語になってはいるものの,もともとは米国の幼児を対象としたコンテンツ。そのため,文化の違う日本人が見ると,表現や慣習などに違和感を感じる部分がある。
例えば,買い物を体験できるシーンでは,登場する店の名前が変だ。「くだもの」「ようふく」はまだ分かるが,「だいくどうぐ」というのはピンとこない。「にゅうせいひん」に至っては,なにをかいわんやである。
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「くだもの」「ようふく」は分かるが,店の名前に「だいくどうぐ」「にゅうせいひん」というのは…… |
さらにショップに入って買い物を行い,お金を払うところでまたひっかかることになる。選ぶコインの中に「25」という単位があるのだ。そう,シーン内で使われているコインは,米国通貨のセントを基準にしているためだ。そのほかにも,家の中でクツを脱がないといった文化の違いは,日本の子供にはどう見えるのだろうか。
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米国通貨のセントを基準にしているため,選ぶコインの中に「25」という単位がある |
この点について同社は「当初は表現を修正することも検討したが,バイリンガルなエデュテイメントコンテンツということを考えて,表現を日本風には変えないことにした。世界には違う文化があるということを教える意味では,効果的な教材なのでは。日本らしい文化は,マーブルタウンの(他の)コンテンツで補完できる」とコメントしている。
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マーブルタウン
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