News 2002年3月19日 01:00 PM 更新

ミノルタ,世界初の先進オート機能搭載「DiMAGE F100」を発表

ミノルタが,世界初となる「自動追尾機能搭載エリアAF」「フルオートデジタル撮影シーンセレクター」という2つの先進オート機能を搭載したコンパクトデジカメを発表した。同社のフラッグシップ機をマイナーバージョンアップした「DiMAGE 7i」もあわせて発表された。

 ミノルタは3月19日,4メガピクセル光学3倍ズーム搭載のコンパクトデジカメ「DiMAGE F100」と,同社フラッグシップ機をマイナーバージョンアップした5メガピクセル光学7倍ズームのレンズ一体型一眼レフ「DiMAGE 7i」を発表した。両機種ともに4月下旬より発売する。価格は,DiMAGE F100が8万8000円,DiMAGE 7iが15万5000円。

世界初の先進オート機能搭載「DiMAGE F100」

 同社が“コンパクトデジカメの本流”として市場に投入する「DiMAGE F100」には,デジカメがこれまで苦手としてきた被写体・シーンを自動制御する,同社開発の先進オート機能が搭載されている。


世界初の先進オート機能を搭載した「DiMAGE F100」

 まず注目したいのは,デジカメでは世界初搭載という「自動追尾機能搭載エリアAF」だ。同機能を使うことで,フォーカスエリア内であれば,被写体が動いてもAFが自動で追尾してピントを合わせ続け,液晶モニタ上にはピントが合った位置が常に表示される。

 この自動追尾機能を生かすために,どんな構図でも被写体がフォーカスフレームに入る広いAF測距エリアを採用したほか,撮りたいもの(被写体)に自動的にピントを合わせることができる高精度な被写体判別アルゴリズムを搭載。

 「これらの機能により,フォーカスをロックせずに,自由な構図で簡単にピントが合った写真撮影が行える。子供の瞬間的なかわいい表情や,歩行者など動きのある被写体でもシャッターチャンスを逃さない」(同社)。


被写体が動いてもピントを合わせ続ける「自動追尾機能搭載エリアAF」

 さらに先進のオート機能として,カメラの撮影状況からシーンを自動判別する「フルオートデジタル撮影シーンセレクター」を搭載した。これも「デジカメでは世界初の機能」(同社)だ。同機能では,「ポートレート/スポーツ/風景/夕景/夜景(夜景ポートレート)」の5種類に「一般的なシーン」を加えた計6シーンをカメラ側が自動で判別し,露出やホワイトバランス,コントラスト,シャッタースピードなど,シーンに合わせた制御と画像処理を行う。

 光学系では,1/1.8型413万画素(有効395万画素)CCDに,7群8枚(非球面レンズ3枚含む)構成のMinolta GT光学3倍ズームレンズを搭載した。DiMAGE Xで採用した独自のインナーズーム方式屈曲光学レンズは今回は採用せず,コンパクトデジカメでは一般的な沈胴式ズーム方式となっている。それでも,レンズ収納時の長さが24ミリとコンパクトで,111(幅)×52.3(高さ)×32(奥行き)ミリというボディサイズに貢献している。重さは185グラム(バッテリー,メディア別)。


7群8枚構成のMinolta GT光学3倍ズームレンズを搭載

 同社独自の画像処理技術“CxProcess”により「透明感があり人間の記憶色に近いナチュラルな色を再現することができる」(同社)という。記録メディアはSDメモリーカードを採用。電源はカメラ用の二酸化マンガンリチウム電池(CR-V3)もしくは,単3形ニッケル水素充電池2本を使用する。

 DiMAGE F100の主な仕様は以下の通り。

製品名DiMAGE F100
撮像素子1/1.8型413万画素CCD(有効395万画素,補色フィルタ付き)
レンズ7群8枚(F2.8〜4.7)
ズーム光学3倍ズーム(38〜114ミリ相当),デジタル最大2.5倍
記録画素数2272×1704/1600×1200/1280×960/640×480ピクセル
記録方式JPEG,TIFF,Motion JPEG(音声付き)
露出モードプラグラムAE,絞り優先AE,シャッター優先AE,マニュアル
シャッタースピードB(最長15秒),4〜1/1000秒
感度設定オート,ISO100/200/400/800相当
液晶モニタ1.5型ポリシリコンTFTカラー液晶(約11万画素)
記録メディアSDメモリーカード(16Mバイト同梱)/マルチメディアカード
電源CR-V3(同梱)もしくは単3形ニッケル水素充電池×2
サイズ111(幅)×52.3(高さ)×32(奥行き)ミリ
重さ約185グラム(電池,メディア別)
価格8万8000円
発売日4月下旬

DiMAGE 7i

 「DiMAGE 7i」は,昨年5月に登場したレンズ一体型一眼レフデジカメ「DiMAGE 7」のマイナーバージョンアップとなる。大口径7倍ズームレンズに524万画素CCD搭載といった基本性能は受け継ぎながら,各種処理の高速化など使いやすさを求めた機能が追加されている。


使いやすさを求めた機能が追加されたDiMAGE 7i

 DiMAGE 7からの変更点としては,オートフォーカスの速さを従来機の2倍以上にアップしたほか,1/4000秒の高速シャッターも装備。画像処理LSIの高速化やシーケンスの見直しにより,5メガピクセルファインモードで2コマ/秒(最大4コマ)の高速連続撮影を可能にした。

 また,暗い状況下で動画撮影を行える「ナイトムービー機能」や,撮影時にヒストグラムを見ながら露出設定ができる「リアルタイムヒストグラム表示機能」を追加したほか,独自の画像処理技術「CxProcess」をブラッシュアップし,彩度や色再現性を向上させた。

 DiMAGE 7iの主な仕様は以下の通り。

製品名DiMAGE 7i
撮像素子2/3型524万画素CCD(有効495万画素,原色フィルター)
記録画素数2560×1920/1600×1200/1280×960/640×480ピクセル
レンズ13群16枚(F2.8〜3.5)
ズーム光学7倍ズーム(28〜200ミリ相当)
記録画素数2272×1704/1600×1200/1280×960/640×480ピクセル
記録方式JPEG,TIFF,Motion JPEG,RAW
露出モードプラグラムAE,絞り優先AE,シャッター優先AE,マニュアル,デジタル撮影シーンセレクター
シャッタースピードB(最長30秒),4〜1/4000秒
感度設定オート,ISO100/200/400/800相当
記録メディアコンパクトフラッシュ(マイクロドライブ使用可能)
電源単3形×4本(ニッケル水素,アルカリ)
サイズ117(幅)×90.5(高さ)×112.5(奥行き)ミリ
重さ約525グラム(電池,メディア別)
価格15万5000円
発売日4月下旬

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[西坂真人,ITmedia]

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