News | 2002年4月17日 11:23 AM 更新 |
米国シアトルのワシントン州コンベンション&トレードセンターで現地4月16日,Microsoftのハードウェア開発者向け会議「WinHEC 2002」が始まった。WinHECは3日間にわたって開催され,最終日となる米国時間18日にはチーフソフトウェアアーキテクトのBill Gates氏とIntelのPaul Ottelini社長の基調講演も予定されている。
初日のオープニングセッションはMicrosoft上級副社長のJim Allchin氏が担当。ハードウェア開発者を前に,いくつかの新技術とWindowsプラットフォームのロードマップについて語った。いわく,この業界はまだコモディティ化しておらず,市場の拡大が見込める。技術革新を継続することで,まだまだ積み残しが多いPCを進化させ,市場を拡大する余地があるという。どこかで聞いたことがある? そう,MicrosoftのGates氏が最近の講演で用い,IntelのCraig Barrett CEOも好んで使っているストーリーだ。
Allchin氏が示したカギとなるテーマは以下の4つ。あらゆる場所に浸透しているデジタルデバイスとの親和性を高めること。固定デバイスからモバイルデバイスへ,あるいはシンクロナイズやネットワーク接続前提のデバイスなど新種のデバイスとPCの関係強化に努めること。Webサービスなど,アプリケーションインフラの管理を自動化すること。そしてIP対応,非対応を問わず,すべてのデバイスに対してシームレスにネットワークに接続される環境を作り出すこと。
これらのテーマにMicrosoftが取り組んだ成果として,Windows XPのサービスパックで提供予定の「Mira」や「Freestyle」への対応,新たに6チャンネルオーディオにも対応したWMA Professional,Windows .NET Serverに搭載予定のダイナミックなサーバ管理機能「iBIG」の紹介,多種多様に存在するワイヤレス接続技術に対する統一的なユーザーインタフェースの提供やソフトウェアによる無線LAN,Bluetoothと無線LANをシームレスに行き来できる技術の紹介などを行った。
もっとも,IntersilおよびSiliconWaveと共同で取り組んだというBluetoothとWi-Fiのシームレスな統合技術に関しては,BluetoothとWi-Fi両対応のノートPC,BluetoothキーボードやBluetoothプリンタ,Bluetooth対応携帯電話などを用意したにもかかわらず,きちんと動作せずに怒り出す一幕もあった。本来のデモンストレーションでは,Bluetoothの物理層に対して,WinSockスタックを通じてWi-Fiなど他のIPネットワークと同じアプリケーション,同じ操作手順でアクセスできる様子を見せる予定だった。
詳細は追って掲載する。
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