News:ニュース速報 2002年6月5日 06:31 PM 更新

国内サーバ市場、4年ぶりマイナス成長 ガートナー

ガートナージャパンは6月5日、2002年第1四半期(1-3月期)の国内サーバ市場動向の調査結果をまとめた。景気低迷の影響を受け、国内でのサーバ出荷台数・金額は前年同期比で4年ぶりにマイナスとなった

 ガートナージャパンは6月5日、2002年第1四半期(1-3月期)の国内サーバ市場動向の調査結果をまとめた。景気低迷の影響を受け、国内でのサーバ出荷台数・金額は前年同期比で4年ぶりにマイナスとなった。

 2002年第1四半期(1-3月期)の出荷台数は、前年同期比5.7%減の12万2416台、出荷金額は同18.2%減の2191億円。台数ではアジア通貨危機の影響で需要が低迷した1998年第2四半期(4-6月期)の6.6%減を、金額では2000年問題によるメインフレームの買い控えがあった1999年第4四半期(10-12月期)の15.1%減を下回る厳しい結果となった。

 同社のシニア・アナリスト、亦賀忠明氏は「国内サーバ市場で出荷台数がマイナス成長となったのは4年ぶり。国内サーバ市場は景気低迷にともない予想以上に落ち込んでいる」としている。

 種類別で見ると、スーパーコンピュータを除いて、これまでも減少傾向にあったメインフレームやオフィスコンピュータだけでなく、UNIXサーバやPCサーバでも、台数・金額ともに前年同期比でマイナスに転落した。UNIXサーバは、前年同期が台数で前年同期比22%増、金額で同11.9%増だったのに対し、今年第1四半期は台数で同25.8%減、金額で同23.6%減。またPCサーバでも成長率は台数で同1.9%減、金額で同8.5%減となっている(前年同期は台数で同39.8%増、金額で19.3%増)。

種類出荷台数
(前年同期比)
出荷金額
(前年同期比)
メインフレーム26.5%減28.1%減
オフィスコンピュータ29.5%減16.6%減
UNIXサーバ25.8%減23.6%減
PCサーバ1.9%減8.5%減

 メーカー別シェアは、コンパックコンピュータ、日本ヒューレットパッカード、サン・マイクロシステムズなど外資系ベンダーを中心に成長率がマイナスとなった。またデルコンピュータは2001年第1四半期に出荷台数が前年同期比83.9%と好調だったが、今年第1四半期は16.4%増と勢いが鈍化している。

 一方国内ベンダーは、NECが台数で11.1%増、富士通が12.8%増と成長率が比較的安定している。ガートナーは「官公庁・地方自治体向け市場に強い国内ベンダーと、同市場に弱い外資系ベンダーとの間で出荷傾向が二極化している」とした。

 また同社は今後についても「少なくとも年内は、国内サーバ市場は引き続き厳しい状況におかれる」としている。

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